韓国車メーカー、輸入車しのぐスペックで対抗(上)
最近スペック面で、国産車の性能が輸入車を上回るというケースが増えている。
技術力の指標として認識されているエンジンの最高出力が同クラスのドイツ車をしのぐ上、公認燃費が日本車よりも優れている新モデルが登場した。また高級輸入車にだけ標準搭載されていた最先端装備が国産車の間で一般化してきている。
高級車はもちろんのこと日本の大衆車の発売までが差し迫っている中、韓国の国内メーカーが輸入車に市場を奪われないために、車の性能を大幅にグレードアップし、真っ向勝負に乗り出したもの。最近では輸入車の値段が徐々に下がってきている上、国内メーカーの技術水準も高まってきたことで、消費者の選択肢はますます広がりを見せている。
◆163馬力の新型ソナタ…輸入車と比べても「同クラス最高」
6日に発売された現代自動車「ソナタ」の部分変更モデルは、排気量2000ccのガソリンエンジン・モデルの場合、最高出力が163馬力と、従来の144馬力に比べ19馬力もパワーアップした。ターボチャージャー(エンジンに燃料を圧縮して注入し、出力を高める装置。その代わり燃費が悪くなる)の搭載車を除く一般の2000ccエンジンを搭載した車の場合、市販されている輸入車の中ではBMW 520iの156馬力、ホンダ・シビック 2.0の155馬力がこれまでの最高スペックだった。
また、新型ソナタは、燃費も従来モデル(10.8キロ)を上回る11.5キロと、同クラスでは最高水準を誇っている。性能が大幅に改善されているにもかかわらず、値段は、自動変速機(AT)搭載車のガソリン2.0デラックスが1934万ウォン(約244万円)、ディーゼル2.0ラグジュアリーが2306万ウォン(約291万円)と、従来モデルよりも30万-50万ウォン(約3万8000-6万3000円)の値上げにとどまった。
このほか、同時発売されたソナタ 2400ccモデルは最高出力179馬力に燃費11.5キロと、数字上のスペックではホンダ・アコード 2400ccモデル(170馬力、11.2キロ)を上回っている。
日本の国内向けモデルの場合、一般の2000ccクラスのエンジンでも最高出力が200馬力を超えるケースが見られるが、新型ソナタ・クラスでここまでの出力が出せるエンジンは、ヨーロッパや日本現地でもそれほど多くない。これについて、国内輸入車業界のある技術担当者は「現代自のエンジン技術の発展には驚かされる」と話している。
また、装備も高級車レベルにまで引き上げられている。DMB(デジタルマルチメディア放送)受像機やDVDプレーヤーの搭載はもちろんのこと、交通情報をリアルタイムに知らせる内臓型ナビゲーションを105万ウォン(約13万円)で提供するなど、内装の高級化を図りつつ、値段は逆に引き下げた。加えて乗り心地やハンドルの操作性も一段とアップさせたというのが現代自の主張だ。
このように、現代自がソナタのグレードアップ・バージョンを発売するようになったのは、今後激しさを増すことが予想されている日本車との販売競争に備えるため、とみられる。消極的な防御に出るよりも、むしろ真っ向から勝負に挑むことで、輸入車市場までも奪ってしまおうとの狙いだ。
崔源錫(チェ・ウォンソク)記者
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