2007年8月28日、インドで「2週間以内にGoogleの携帯電話が発表される」といううわさが流れ、世界中で話題になった。実際には、Googleの発表はなく、Google本社の対応は「ノーコメント」で終わった。その後、うわさと、憶測だけが残った。
携帯電話市場もgoogleが席巻する!?(写真はイメージ、ロイター) 米国ではAppleがiPodを搭載した携帯電話「iPhone」を発売。前評判は非常に高かったものの、実際に発売されるとなかなか「爆発的」とは言えない売れ行きに、Appleは価格を下げるなど苦慮しつつ、現在に至っている。 iPhoneはGSMという日本や韓国では使われていない規格が基本のため、ハードウエアにも大きな改造を加えなければ、日本や韓国で使えないのだ。そのため、日本の市場に登場するには、まだ時間がかかると言われている。 ◇ アンドロイドはソフトウェアとして世界中の携帯電話各社に供給される。 ◇ アンドロイドを搭載する業者は、現在、33業者(機器メーカー、キャリアを含んでいる)あり、「オープン・ハンドセット・アライアンス」と呼ばれている。将来的には1つにまとまる模様。 ◇ アンドロイドを搭載した携帯電話は2008年後半に、モトローラ、サムソン、LG、HTCで出荷される予定。 ◇ すでにアンドロイドを使用した端末を出荷することに同意した業者は8業者。その中にはSprit、T-Mobile、NTT-DoCoMo、au/KDDI、China Mobileなどが含まれる。Microsoft Windowsや同社のInternet Explolerなどは一切使わない。 ◇ 現在、世界ではPCでGoogleの広告を見ている人が15億人いるが、世界には携帯電話ユーザーが30億人いる。Googleはこの市場を目指している。 ◇ アンドロイドはソフトウエアはその中核にLinuxを置いている。 ◇ すでにモバイルでは主要な技術を持つ各メーカーとの技術交渉にもしている(Intel、Qualcomm、Broadcom、Texas Instruments、Marvell、Nvidia、SiRF Technology Holdingsなど)。 ◇ すでに、携帯電話での動画再生、音声認識などについて、多くの周辺ソフトウエアメーカーと交渉しており、これらのソフトウエアはアンドロイドに搭載される。 ◇ 最終的には、PCのように、携帯電話上で多くのアプリケーションを動かせるよう、個々のソフトウエア開発業者に情報提供をする予定。 ◇ アンドロイドに関連するソフトウエア開発者向けの「ソフトウエア開発キット」を提供する予定。 最後に、ルービン氏はリリースの中で、「もし、われわれが間違った方向に向かっているというのであれば、どんどんその意見を聞かせてほしい」と締めくくっている。 記者はこの発表を11月5日付けのいくつかの米国のオンライン新聞で見たのだが、「携帯電話を使うたびに、googleの広告を見せられるのか?」という気持ちを持たざるを得なかった。「Googleの広告」は、もう見飽きたという方も多いのではないだろうか? とはいえ、Googleは「あるべきオープンな姿」を明確に持ち、MicrosoftのWindows Mobileや、iPhoneなどの戦略を大きく超えていたというのが、今回の発表に対する私の印象だ。 やがて、携帯電話市場もGoogleが支配する時代が来るのかもしれない。 そのときには、携帯電話に搭載されるフリーソフトウエアが、Googleの広告をブロックしてくれるかもしれないが……。
総合2点(計4人)
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