高松大で学ぶ中国人留学生が３、４の両日、四国霊場８８カ所の一部を歩いて巡る「歩き遍路体験」を行った。白装束に金剛杖（づえ）姿の学生たちは、日本文化や作法を学びながら霊山寺（徳島）や善通寺、長尾寺などを巡礼、結願の大窪寺を目指した。

　四国に根付く遍路文化やお接待の心を学ぶとともに、地域住民との交流を図ろうと初めて実施。今回は、同大の公募に応じた中国からの私費留学生２０人が参加した。

　一行は、３日朝に一番札所・霊山寺を出発し、二―五番札所を歩いて巡礼した後、バスで善通寺に移動。善通寺で弘法大師や接待文化について説法を受け、同寺の宿坊に泊まった。

　４日は、長尾寺から大窪寺まで約１５キロの山道を踏破。結願の大窪寺では、先達を務める米谷文夫さん（６６）から勤行の作法などを教わった後、全員で般若心経を唱えた。

　西安市出身の経営学部４年、戴暁菲（タイ・ジョウヒ）さん（３０）は「白装束の着方や作法が学べて面白かった。また参加したい」と話し、同部１年の段思怡（ダン・シイ）さん（２３）は「道中で受けたお接待に感動した。次は自分が接待する側になってみたい」と笑顔を浮かべていた。