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野良猫めぐり 対立張り紙

2007年11月06日

写真

「餌やり宣言」(右)と「餌を与えないで」の張り紙が並ぶ場所に猫2匹=北九州市小倉南区徳吉東3丁目で

 「責任持って餌を与えています」

 「猫に餌を与えないで!」

 飼い主不明の猫数匹が居着いている北九州市小倉南区徳吉東3丁目の紫川沿いに、対照的な二つの張り紙が並んでいる。だれが出したか不明だが、餌やり派と、餌やり反対派が正面から対立している形。猫に罪はないのだが……。

 地元の人たちによると、張り紙が出たのは9月末から10月上旬にかけて。どちらが先かはよく分からない。

 「餌やり宣言」は、「やせ細った小さな命を見捨てることができない。迷惑は分かっているが、責任を持っているつもり。昨年来4匹を連れて帰った。今いる猫のうち1匹には避妊手術をした。もう2匹も近く行う」といった趣旨。最後に、その周辺の地区名を記して「古川住民グループ」と名乗っている。

 一方、餌やり反対の文面は「餌を運んでくる人の自己満足で野良猫が増え続けている。増えるすべての生命に責任を持って餌を与える覚悟を持っていますか。可愛がるなら家に連れて帰って」という内容。

 近所の人の話では、ふんや異臭被害を被っているという。70代の男性は「餌を与えている現場に行き会わせたことがあるが、地元の人ではなかった。餌やり側は住民を名乗っているが、本当とは思えない」と話す。

 北九州市動物管理センターによると、「不用猫」として引き取るのは年間約2800匹で、犬の約5倍。そのほとんどは生まれたばかりの子猫。餌やり行為の本人が分かれば注意するが、特定できないことも多いという。猫の避妊手術費用は2万円程度とされる。

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