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「黒板消しで叩いただけ」 集団暴行死で法廷

11月6日(火)

 小諸市の宗教法人「紀元会」施設内での集団暴行死事件で、傷害致死容疑で逮捕された、同会員で小県郡長和町、会社員小林智子容疑者(29)の拘置理由開示の法廷が5日、長野簡裁(蒲博胤裁判官)で開かれ、同容疑者は容疑を否認した。

 会員による集団暴行で死亡したとされる会員の奥野元子さんに対し、小林容疑者は「黒板消しで暴行した」としたが、窪田康子被告と共謀した殴るけるの暴行は「していない」と述べた。

 担当弁護士も、窪田被告から「(奥野さんに)黒板消しで化粧するみたいにしろ」と言われ、軽く2回パタパタと顔に付けただけの単純暴行−と指摘。「命令に従っただけにすぎず、弁護士に対しては一貫して容疑を否認している」とした。

 さらに、弁護士は事件について「主犯者が個人的な思いから暴行し、それに賛同した人がリンチに加わった」と主張。「主犯者と被害者との個人的対立がもと」と述べた。

 蒲裁判官は、拘置理由として、犯行前後の行動や共謀の時期などをほかの容疑者と通謀するなど、証拠隠滅の恐れが否定できず、逃亡の恐れがある−ことを挙げた。