防衛から一夜明け、ジム近くの焼き肉店で骨付き肉にかぶりつく坂田 |
坂田VS興毅に「NO」が突きつけられた。東日本ボクシング協会の大橋秀行会長(42)は5日、4日に2度目の防衛に成功したWBA世界フライ級王者・坂田健史(27)と同級1位の亀田興毅(20=ともに協栄)の同門対決を認めない方針をあらためて明言した。来年4月に指名試合の期限を迎えるが、坂田が望んだビッグマッチ実現は絶望的。フライ級最強を証明するプランは暗礁に乗り上げた。
坂田の防衛成功から一夜明け、興毅、WBC王者・内藤大助(33=宮田)の3人の対決が再び話題になり始めた矢先の判断だった。大橋会長は「(同門対決は)絶対に認められません。移籍するというのなら全く問題はないけど」ときっぱり。同じジム所属の選手の対戦は、八百長疑惑を招きかねないという従来の方針を貫いた。
試合の運営、管理などを担う日本ボクシングコミッション(JBC)と違い、協会はジム会長の親ぼく団体。強制力はJBCに比べて弱いが、協会に加盟しているジムしかライセンスを取得できないなど、JBCとは密接な関係にある。その協会の大きな役割の1つが、日本独特のジム制度の維持、管理。そのため、協会の方針はそのままJBCの方針につながる重みがある。坂田VS興毅は、協会の同意なしでは実現は不可能な状況だ。
この日、東京・大久保の協栄ジムで、坂田の一夜明け会見に同席した金平会長は坂田VS興毅について「ファンが見たいカードを実現させたい気持ちはある」としながらも「自分は協会の一員である以上、その決定には従わなくてはならない」と話すにとどまった。
来年3月下旬に3度目の防衛戦を予定する坂田は「ベルトをしっかり防衛して、フライ級の中心にいたい気持ちがさらに強まった」と興毅戦への未練を口にする。困惑する坂田を見かねた大竹トレーナーは「一番やりたいのは亀田(興毅)ですよ。こうなったら移籍してもらうしかない」と爆弾提案をしていた。
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