BLな毎日

まさに、客に惚れたら遊女は地獄……を地でいくお話でしたねぇ。

コンラートは、あてがわれる女たちに飽きてきて「男を呼べ」と言い出すんです。そう言っておけば、煩わしいことから逃れられる……と。
そこで呼ばれたのが深月。最初は、全く興味がなかったはずなのに、「本当に男なのか？」という好奇心から抱いてしまうんですが、次からは全く手を出さないんです。
が、今まで関わってきた女なら「アレが欲しい、これが欲しい」と言ってきたのに比べ、深月は何もねだらないし、終始控えめで遠慮がちなことが気にかかって仕方がなくなっていきます。

深月も、いろいろと気遣ってくれるコンラートに惹かれ始め、店に戻って馴染み客に抱かれるのがだんだんと苦痛になっていきます。
そればかりか、とてもよい身請け話が出て楼主も乗り気なのに、深月はそれを断ってしまい、折檻を受けることになります。が、それでも後悔はしません。コンラートがいつかは国へ帰ってしまう、国には家族を残しているかもしれない……とわかってはいても、島を離れるまでは傍にいたいと願ったから。島を離れる前に、もう一度呼ぶと約束してくれたから……。
なのに、コンラートは別の遊女を呼んでいると楼主から聞かされるのでした。

男だけの娼館という設定はありますが、今回は男なのに遊女として働いていると言う設定なんですね。
でも、そこには納得できる設定がありまして。
深月の祖母も母も、三浦屋の遊女だったんです。それも花魁として。だから、深月を身ごもったときも、楼主は生ませてくれたんです。が、大きな声で言えない秘密を持って生まれた深月。瞳の色が違ったんです。
外国人の子供が生まれたら、届け出なければ行けないという規則がありましたが、それを隠して育てられた深月。今、その秘密がばれたら楼主等々罰せられるため、女として生きているわけです。

遊郭以外の世界を知らない深月。楼主の言いなりでいるのかと思えば、なかなか芯はしっかりとしています。
いくら周りが諦めろと言わんばかりに「いつかは国へ帰る人だ。国には妻や子供がいるかもしれない」と言い続けても、好きでいることを止めなかったし、身請け話を断ったため別の店に売られることが決まっても、それを受け入れコンラートの傍にいることを選んだし。
綺麗なだけの人物とは、ちょっと違いました。そんなところに、コンラートは惹かれたのかもしれませんね。
とは言うものの、コンラートとの身分差がネックとなって、ひとりグルグルと考え、身を引こうとした深月には、ホント泣かされました。
まぁ、コンラートもちゃんと深月に気持ちを伝えないのも、悪いんですけど……。

コンラートが島を離れる直前、別の遊女を呼んだりして、「きゃ〜、このまま別れちゃうの？　深月は捨てられるの？」とやきもきしましたが、ちゃんとハッピーエンドになれて、ホッとしました。
この先ずっと、コンラートに寄り添って生きていって欲しいなぁ。コンラートも、今まで不幸だった分、しっかり幸せにしてあげて欲しい。

イラストの深月がねぇ、もう可愛いったらありゃしない。控えめなんだけど、うちに秘める強さって言うのを感じさせて。
ビバ、健気受け！ですよ。

メルフォレス
　・わかります〜。水原さんのイラストをよく描かれているから、「痛い」というイメージがありますよね。でも、切なくて落ち着いたお話で満足でした。ええ、尚吾の妄想、若さ爆裂！でした。笑
　・初めまして。私と同じように、平川さんの声に癒されてらっしゃるんですね！　『小鳩町から〜』は持ってるくせに、いまだに聴けていません。楽しそうなＣＤなので、早く聴いてみたいです。あと、ガヤで平川さんの声が聴き分けられないんです。まだ、愛が足りませんかねぇ？いや、きっと足りないんだと思います。お得気分に浸りたいです。

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　・４日１７時頃、１９時頃、ポチッとしていただいたみなさま、ありがとうございました。

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