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2005/10/4 日本経済新聞

■乳製品・菓子を共同開発

フィールテクノ、保冷技術生かし・・・・日進乳業と業務提携

2005年10月4日 日本経済新聞 保冷装置ベンチャーのフィールテクノロジー(島根県大田市、三谷明彦社長)は、乳製品メーカーの日進乳業(愛知県師勝町、水野光社長)と業務提携を結んだ。フィールテクノが独自開発した保冷技術と日進の食品加工技術を結び付け、新しい食感や風味を備えた乳製品や菓子類などを共同開発する。

第1弾はアイスクリーム

 第一弾として、フィールテクノの「氷感技術」を生かしたアイスクリームを商品化する。氷感は保冷庫内に約三千ボルトの高電圧をかけて水の電子運動を活発にし、温度をセ氏零度以下にしても庫内の商品が凍らない技術。冷蔵とも冷凍とも異なる第三の保冷技術として注目を集めている。

 三谷社長は「市販のアイスを氷感保存すると、カチカチに凍結せず食べやすい。すっきりしたのどごしで味もまろやかになる」という。両者は氷感保存を前提とする専用製品を開発し、レストランなどの業務用に供給する考え。

 水野社長は「技術者を相互に派遣し二年以内の商品化を目指す」としている。日進は同業他社にない商品の拡充により生き残りを図る。フィールテクノも氷感保存を使った商品を増やすことで、店舗向け氷感庫や氷感庫搭載型保冷車の販売につなげる狙いがある。

 日進乳業は一九六一年設立。菓子大手にアイスクリームやキャンデーなどをOEM(相手先ブランドによる生産)供給している。

2005/9/6 山陰経済ウィークリー

■食材を長期保存

氷感ショーケース「ねた蔵」を発売   大田・フィールテクノロジー

氷感技術を使った製品開発を手がける潟tィールテクノロジー(大田市久手町、三谷明彦社長 0854-85-9555)は、魚の切り身や肉などを保存する氷感ショーケース「ねた蔵(ぞう)」を発売した。従来品より食材が長期保存できる、という。

2005年9月6日 山陰経済ウィークリー氷感とは、冷蔵庫などに電圧をかけて庫内を安定した過冷却状態にし、氷点下で食材を凍らせず長期保存、熟成させる。
同社はこれまで、冷蔵庫などを改造した氷感庫「フィールテック21」を主力に販売。ねた蔵は「店内の目立つ場所に置けるショーケースタイプの氷感庫がほしい」との現場の要望を受け商品化した。
島根県内の冷蔵庫メーカーからケースを調達し、同社が独自に改造する。大きさによって十種類用意しており、最大で横幅が百八十a、最小が同九十a。価格は五十万円台から七十万円台に設定している。ケースに保存する食材は魚介類や肉類などにほぼ限定されるため、氷感庫と異なりケース内にかける電圧は一定で、温度調整も零度から十度までにとどめている。
零度でも食材が凍ることなく、鮮度を保ったまま長期保存できるため「鶏肉なら一週間はケースに入れたままで大丈夫だろう」(三谷社長)という。
これまでに飲食店をFC(フランチャイズチェーン)展開している東京都内の企業が一台購入。同社は本格的採用になれば一気にまとまった台数が売れる、期待する。販売目標は月十台以上。
三谷社長は「今後も必要に応じて改良を重ね、飲料店をFC展開する大手企業などに売る込みたい」としている。
同社は二〇〇二年に創業し、〇四年八月期決算は売上高五千四百万円。ここにきて、氷感庫の知名度が上がり、販売台数がここ数ヶ月で急増しており、〇五年八月期決算では一億円を超える見通しだ。

2005/08/25 山陰中央新報

■特許を活用して新規事業創出を

  松江で来月セミナー

2005年8月25日山陰中央新報記事特許庁の外郭団体、独立行政法人工業所有権情報・研修館(東京都港区)は九月二十一日、松江市北陵町のテクノアークしまねで、特許を活用した新規事業の創出などを促す、「特許流通促進セミナーin島根」を開く。県内での開催は初めて。参加者を募集している。

同セミナーは、企業や研究機関の間で特許技術の移転を円滑にさせようと、二年前から全国各地で開催。本年度は、七月の福島県を皮切りに、三十府県で実施している。

松江でのセミナーでは、県知的財産所有権センターの特許流通アドバイザー佐野馨氏らが、仁多産業(奥出雲町亀嵩)のレーザー光線による高付加価値ジーンズ製造、フィールテクノロジー(大田市久手町)の氷感技術を使った商品開発など、特許を利用した事業の成功例を紹介。特許価値の見極め方など、ライセンス契約を結ぶ際の留意点も説明する。

参加無料。定員百人。申し込み、問い合わせは、同セミナーの事務局を務める発明協会島根県支部(電話0852-60-5146)。

2005/07/29 日本経済新聞

■保冷装置の品ぞろえ拡充

  飲食店・医療用に新型

2005年7月29日 日本経済新聞記事保冷装置ベンチャーのフィールテクノロジー(島根県大田市、三谷明彦社長)は独自開発の業務用保冷装置「氷感庫」の品ぞろえを大幅に強化する。飲食店用と医療用の新機種を開発し、いずれも八月から販売を始める。これまで食品卸や量販店などがバックヤードで使う貯蔵庫用を販売していたが、ラインアップ拡充で一段の売り上げ増を目指す。

飲食店用の商品名は「ねた蔵」。すし店や居酒屋などのカウンターに置き、氷感保存による鮮度の良さを来店客に直接アピールできる。「通常の冷蔵ケースより一〜二週間長く鮮度を保てるため、廃棄ロスを相当減らせる」(三谷社長)。サイズ別に四タイプあり、価格は五十八万〜七十三万五千円。

医療用の商品名は「ノンフリーズキーパー」。血液や試薬、病理検体などの長期保存に向く。大学の研究室や製薬会社などに売り込む方針。受注生産とし、価格は二百万〜六百万円。

氷感庫は庫内に約三千ボルトの高電圧をかけて水の分子運動を活発にさせ、温度をマイナス十二度まで下げても庫内の食品などが凍らない仕組み。食品は一般に温度が低いほど長持ちするが、凍ってしまうと解凍時に風味が損なわれる。氷感庫なら零度以下でも凍らないため、鮮魚や果物などを長期保存でき、賞味期限切れによる廃棄物を大幅に減らせる。

庫内電圧は高いが、微弱な電流で危険性はなく「電気料金も月に数十円の上乗せで済む」(同)という。

2005/07/21 広島経済ポート ハーフタイム

■先行投資を継続

2005年7月21日 広島経済レポート記事昨年は、台風災害で相場の高騰に苦慮した青果物卸のおおたけは、台風の数に応じて補償金を受け取れる台風デリバティブ(金融派生商品)契約を、広島銀行を通じ東京海上日動火災保険と結んだ。笹野正明社長は、「災害による仕入れリスクを回避し、相場が上がってもお客様に安定した価格で提供していきたい」

大竹市の本社に加え、98年の広島本社設置を機とした商品管理や配送体制などへの先行投資が奏功し、納入先の飲食店も大小合わせ1000店までに拡大。生鮮品を凍らせずに鮮度が維持できる島根のベンチャー企業の冷蔵庫「氷感庫」も卸業界で初導入した。

「高品質の商品を食べ頃に安く供給でき、廃棄ロス率も削減できた。取引先様との利益の共有を念頭に、当社の理念“安心、安全とおいしい幸せ広げたい”を追求する方針」

顧客第一を最優先に掲げた結果に手応えを感じており、目指すは、自社との取引にプライドを感じてもらえる卸会社へと。

2005/07/20 日本農業新聞

■氷感熟成 差別化し販売強化

島根・JA石見銀山 店舗に展示しPR

2005年7月20日 日本農業新聞記事【島根・石見銀山】JA石見銀山は、「氷感熟成」商品を差別化するため、大田市のJAグリーンおおだ店舗内に氷感熟成商品を展示販売する展示用の氷感庫を設置し、消費者にPRしている。氷感庫は高さ2メートル、幅と奥行き各60センチ。「石見銀山米」、ポン酢、ミネラルウォーターなどが人気だ。

JAは2003年から、氷感処理をした米、野菜、花などの保存実験や食味値向上に努め、差別化商品として販売を強化している。

氷感熟成とは、庫内に微量の静電気を発生させることで、食品は氷点下の温度帯でも凍らずに鮮度保持できる。また、極端な寒さを経験した食品は、糖度を増すという特徴がある。これまでの実験で、米、菊などの一部の花、ブドウ、栗、柿で鮮度保持と食味値向上に成功しており、商品化して販売している。

買い物客には、「この中の商品は、どれも美味しい」と展示用氷感庫の評判は良い。

2005/6/24 農業新聞 

■氷感保存の栗販売へ

島根・JA石見銀山が今年産から  食味も向上、有利販売めざす

農業新聞記事島根県のJA石見銀山は、「氷感技術」を利用した栗の販売に乗り出す。長期に保存でき、食味も向上するという手応えを得たため、今年産の栗を氷感保存して販売する。10月に収穫した栗を、12月〜翌6月ごろに出荷することで有利販売を目指す。数量は500キロ程度を見込んでいる。

昨年10月に収穫した栗を氷感庫で保存したところ、8ヶ月たった現在でも鮮度を維持。ゆでて殻を割った中身は、鮮やかな黄色をしている。JAの調査によると、1ヶ月間保存したサンプル10個の平均糖度は17.9と保存前に比べ2以上高く、糖度が上昇する結果が得られた。

  氷感技術は、零度以下の温度帯でも静電気を流してわずかな振動を与えることで、庫内に入れた物を凍らせずに保存する技術。物が凍る直前の温度帯で保存する「氷温技術」とは異なる。大田市のフィールテクノロジーが開発した。

  JAは昨年から、氷感技術を使って保存した米や加工品などの商品を開発。生の果実では、柿「西条」「富有」合計400キロを、通常の出荷時期から1、2ヶ月遅らせて販売した。

  JAは「今後もさまざまな農産物で研究を続け、氷感関連商品を増やしていきたい」(企画推進課)と話している。

2005/6/13 商経アドバイス

■氷感米コシと赤米・黒米セット販売

良質米をさらに熟成し 島根・石見銀山農協が商品化

商経アドバイス記事 島根県の石見銀山農協は今月から、「氷感・石見銀山米こだわりミニセット」の販売を開始した。氷感熟成技術によるコシヒカリと、赤米・黒米ブレンドの3種類をセットにしている。
 氷点下を下回っても凍らない特殊技術により、鮮度を保ちながら熟成され、農産物のうまみ、甘味が増すのが氷感熟成だ。同農協では、カキやクリ、青果物や加工品にも同技術を用いて品質向上と廃棄物現象による市場貢献と、農家所得向上を目指している。
  氷感熟成米は、同農協管内でも寒暖の差が顕著な三瓶・高山地域において、三瓶山のきれいな伏流水で栽培された良質米コシに限定し、氷感保存したもの。原料は減農薬・減化学肥料栽培のエコロジー米だ。これまで氷感米コシ100%の2キロ入り、5キロ入りを販売していたが、このほど慣行栽培による黒米入りと赤米入りを追加した。小売価格は1000円。覚2合入りの3袋セットだ。試食しやすいように一度の炊飯で使いきれる量にした。
  同農協では昨年8月から今年1月中旬まで、クリ、コメ、カキ、ナシ等の農産物を通常の冷蔵と氷感保存を行い、成分・食味検査と官能検査で違いを比較した。その結果、冷蔵のクリは実が離れ、しなびていたのに対し、氷感のクリは実が締まり、色も鮮やかだった。ショ糖含有量も平均で18%高かったという。氷感米はいずれも食味測定値が90以上になったほか、炊飯米は粘りや弾力性があり、甘味も増したという。
  農・畜産物は、 零度を下回ると含有水分が凍り始める。凍ることで氷の結晶が細胞を破壊したり、タンパク質を分解するのを防ごうと、氷結点に近づくにつれて体内に酵素が分泌され、凍結を自ら防ごうとする。この酵素が農畜産物を熟成させ、うまみや甘味が増加される。ただし、凍ってしまうと解凍した際に風味も失われ、細胞壁が壊れることから、歯応えも味も劣化する。
  ところが、氷結点を下回っても凍らない氷感技術は、急激に酵素が分泌され、短時間で糖度がアップする。凍らないため食味も風味も低下しない。長期間、鮮度も保てる。
  同農協の16年産米生産量は約2万4121トンで、このうちコシが2174トン。氷感米は試験販売中で、本年度は通販を中心に展開し、約5トンの計画だ。ただし、氷感食品の構想は広がっており、零下でも液体のままの飲料水や氷感の餅、米粉パンについても研究を重ねている。

マイナス12度でも凍らず食味向上

 氷感熟成技術は、同農協の地元・大田市のベンチャー企業・(株)フィールテクノロジー(三谷明彦代表)が考案した。同社独自の保冷装置「氷感庫」は、庫内に約3000ボルトの高電圧を流し、農産物や食品内の水分を振動させる。温度をマイナス12度まで下げても、水分が静電気で振動しており、凍らない。物が凍る直前の温度で保存する氷温熟成技術とは異なる。
  高電圧でも流れる電流はごくわずかなため、ランニングコストは通常の冷凍冷蔵庫より1ヶ月あたりで数十円増える程度だ。手で触れても、流れる電流が少ないため、感電もしない。
  また、高電圧を庫内の食品に直接与えているため、プラズマ効果があり殺菌、制菌、脱臭効果もある。したがって氷感米を炊飯すると、経時変化が少ない。水も氷感水で炊いた場合、「1日たってもすえた臭いが出ず、黄ばみも少ない事例もあった」(三谷代表)そうだ。

2005/5/30 日本経済新聞 select nippon

■新製品 食品「3種類の米セット」

日本経済新聞記事【島根】石見銀山農業協同組合(大田市)は6月1日、「氷感・石見銀山米」の3種セットを発売する。島根県産コシヒカリ100%、古代米(黒米)ブレンド、赤米ブレンドの3種類(各300グラム)をセットにしたもので、1セット1000円。
「氷感」はフィールテクノロジー(同市)が開発した保冷技術で、冷蔵庫内に高電圧をかけると零度以下でも水が凍らなくなる。

 


2005/5/28 日本経済新聞 中国経済

■群を抜け 「ハイテクゾーン」胎動

日本経済新聞記事白物家電分野でも次世代技術が登場してきた。保冷装置ベンチャーのフィールテクノロジー(島根県大田市、三谷明彦社長)は今月から独自開発の業務用保冷装置「氷感庫」の本格販売を始めた。庫内には約三千ボルトの高電圧が流れ、温度をマイナス十二度まで下げても、庫内の水が凍らない。高電圧での水の分子運動が活発になっているためだ。
保冷装置では一般に温度が低いほど食品が長持ちするが、凍ってしまうと解凍時に風味が損なわれる。氷感庫なら零度以下でも食品が凍らず、果物や鮮魚などを長期保存できるため、賞味期限切れによる廃棄物が大幅に減る。庫内電圧は高いが、微弱な電流で静電気に近いため危険性はなく「電気料金もつきに数十円の上乗せで済む」(三谷社長)という。
地元の石見銀山農業組合が氷感庫で保存したコメを商品化したところ「粘りや弾力性が高いうえ、熟成して甘味も増す」(JA石見銀山)と予想外の効果に驚く。三谷社長は「将来は家庭用冷蔵庫からの世代交代も狙う」と言い切る。既に高付加価値製品の強化を急ぐ中国の家電メーカーなどが提携話を持ちかけている。

2005/2/24 日本農業新聞

■氷感技術で食味アップ  農産物、加工品を有利販売 島根

2005/2月 日本農業新聞記事 【島根・石見銀山】JA石見銀山は「氷感技術」という新しい保存方法を導入し、農産物や加工品の有利販売に取り組み始めた。鮮度保持の効果やショ糖濃度が高い試験結果を得ている。生の果実は出荷時期をずらして販売でき、加工品は食味が向上するという効果を生かした商品開発を目指す。

 氷感技術は、零度以下の温度帯でも、静電気を流してわずかな振動を与え、農産物を凍らせずに保持させる。この技術を開発したフィールテクノロジー(島根県大田市)によると、凍らないので食品の細胞が壊れないという。物が凍る直前の温度帯で保存する「氷温技術」とは異なる。

 JA石見銀山は栗や米、柿、梨などの農産物で効果を試験。栗は昨年8月下旬から今年1月中旬まで冷蔵と氷感で保存した。5ヵ月後の状態は、冷蔵の栗が身が離れ、しなびたようになったのに対し、氷感は身がしまり、色も鮮やかだった。ショ糖の量は、氷感が冷蔵より平均18%高かった。
  島根県立女子短大が米で行った試験でも、低温保存より粘りが増し、ショ糖濃度が高かった。
  同JAは、2003年12月にJAグリーン内に大型氷感冷蔵庫を設置、氷感処理をした商品の開発に乗り出した。昨年11月に地元産のもち米で作る「あか穂もち」、ポン酢を発売。現在は「石見銀山米」(コシヒカリ)、「ごこく餅(もち)」などが加わった。
  柿は、通常11月上旬に販売が終わる「西条」が12月末まで販売でき、消費者に好評だった。
  JAの山崎辰次常務は「氷感技術を利用すれば、食味値が向上し、販売時期も延ばすことができ、新たな差別化商品が開発できる」と期待する。

2004/11/17  朝日新聞

■ちゅうごく元気カンパニー フィールテクノロジー(大田市) 冷凍せず保存「氷感庫」

2004/11/17朝日新聞 冷蔵機器を開発・販売するベンチャー企業「フィールテクノロジーは、零度以下で食材を凍らさずに長期保存する冷蔵庫「氷感庫」で注目を集める。食材だけにとどまらず、大手企業や大学と提携して臓器や血液を保存する医療分野での利用を目指した研究にも取り組んでいる。
  三谷明彦社長( 48 )は、地元の信用金庫から土木会社を経て、 98 年に脱サラしてカニ料理店を開業。冷蔵機器はカニの鮮度を落とさずに保存する方法を追い求めているうちに既製品では満足出来ず、自分で開発することになった。
  「氷感庫」は、 3 千ボルト以上の高電圧を安定的にかけて分子の活動を活発化させることで、食材などが凍る氷結点を下げる仕組みだ。「一度冷凍したものを解凍すると、細胞が破壊されてうまみが流れ出てしまう。氷感庫では冷凍しないまま、長期間鮮度が保つことができる。うまみを引き出す効果もある」と三谷社長。

  1 台 100 万〜 250 万円。 02 年に発売して、飲食店や菓子メーカーなどに約 30 台が売れた。
  昨年、購入した JA 石見銀山(大田市長久町長久)は、「氷感」の名前をつけた餅や西条柿、ポン酢などの新製品を今秋、発売した。 11 月 4 日には、新製品の発表会と氷感庫で熟成させた食材の飲食会を開いた。零下でも液体のままの飲料水や島根和牛、米粉パンなどを出し、参加者からは味がよいと好評だったという。山崎辰次・代表理事常務( 52 )は果物や花などの長期保存にも応用したいとし「農産物を消費者に安価で提供でき、農家の所得向上にもつながる」と話す。
  医療分野にも生かそうと、九州大や東京大の医学部や工業ガス大手のエア・ウォーター(大阪市)と、臓器や血液を保存させる共同研究、業務提携を始めており、実証実験などを進める。家電メーカーと提携して量産体制を整え、家庭用にも広げたい考えだ。
  三谷社長は「まだ未開発のところはあるが、地元や提携企業などの力を借りて、世界に打って出るブランドと技術を大田市から発信したい」と意気込んでいる。

2004/11/6  日本農業新聞

■記者走る -- 島根 JA 石見銀山「氷感」で食品保存

2004/11/6日本農業新聞 「氷感」と呼ばれる新しい、食品の保存技術が注目を集めている。島根県のベンチャー企業が開発した技術で、地元の JA 石見銀山がいち早く氷感庫を導入し、商品開発をしてきた。マイナスの温度帯でも静電気を流すことで、庫内に入れたものを凍らせずに、長期保存できる。電圧をかけることでマイナスイオンが発生し、食品のうま味も変化が見られるという。 JA が技術紹介と商品の発表をすると聞き、現地に走った。

(記者=加藤朋幸)

■食味向上で新商品も

◆凍らない仕組み◆

 氷感の技術を開発した企業は、大田市のフィールテクノロジー。 零度以下の温度でも、静電気を流して物に微振動を与えることで凍らないのだという。凍らないため、うま味を維持できる。電圧をかけることで発生するマイナスイオンも、食品の酸化防止に効果があるという。
 同社は 3 年ほど前から研究を進め、昨年 9 月に医療や食品保存分野で特許を申請した。
 同じ「氷」の字がつく「氷温」とどう違うのか。
  氷温とは、全く違う発想から生まれているのだという。氷温は、零度から物が凍り始める氷結点までの、物が凍らない温度帯に合わせて保存する。氷感は、本来は物が凍る温度でも、静電気などにより凍ることがない。
  同社の三谷明彦社長は「氷感ならば、零度で凍り始める水が、マイナス 6 度でも凍らずに保存できる。まずは飲んでもらいたい」と、氷感庫からペットボトルの水を取り出した。取り出したばかりの水は、液体のままの状態だ。

◆農産品に利用◆

 JA が氷感の特性を生かして開発した商品は 5 つ。在来種のもち米で作る「あか穂もち」と、かきもちの「ごこく餅(もち)」、ポン酢、米、柿「西条」の 5 つだ。
  もちは一定期間、氷感庫で保存すると、常温でもかびが生えにくくなり長期間保存できる。ポン酢は、味がまろやかになるという。すでに収穫が終わっている「西条」も、氷感で保存することで年末まで出荷が可能になるという。
  JA で実験や商品開発の中心となった岡田豊志企画推進課長は、こう説明する。
  「氷感という技術は、長期保存ができると共に、食品のうま味も向上すると、これまでのデータから考えている。この 2 点を生かし、さらに商品開発を進めたい」
  同 JA は、昨年 6 月から小型の氷感庫を使った保存実験を始め、昨年 11 月には床面積 10 平方メートルの氷感庫を導入した。米、野菜、果実を入れ、通常の冷蔵庫での保存状態と比較しながら、商品開発を進めてきた。
  米は、県立島根女子短期大学と県の研究機関の協力で、氷感保存したものと、低温貯蔵庫で保存したものを比べた。氷感米は低温米に比べ粘りが 60% 高く、ショ糖の濃度も上回った。
  同大学の奥野元子助教授は「米のうま味は、粘りや柔らかさなどの物理的な基準と、ショ糖などの成分的な基準からなる。氷感で保存した米はどちらも向上しており、期待できる」と評価している。

◆広がる可能性◆

 氷感は、食品の保存以外にも、注目を集めている。同社は食品、医療、物流の 3 部門を柱に事業を展開する。医療部門は、生態臓器の保存用に大手医療メーカーと業務提携した。物流部門では、氷感庫を取り入れた車両の開発も進む。家庭用氷感庫の開発も目指しており、さらに可能性は広がりそうだ。
  JA の廣山勝英組合長は新技術をきっかけにした事業に、大きな期待を寄せる。
  「地域ごとにさまざまな特産品開発が進む中で、いかに付加価値を付けられるかが重要になる。氷感を生かした商品開発を進めて生きたい。この取り組みを農家の所得向上につなげ、地域の活性化の一助にしたい」
  山陰から生まれた新たな技術が、さまざまな産業を巻き込んで、地域の活性化につながることを期待したい。

2004/11/5  山陰中央新報

■氷感食品の良さ PR JA 石見銀山が発表会 大田

2004/11/5山陰中央新報 JA 石見銀山(広山勝英組合長)は四日、大田市長久町の同 JA で氷感商品開発発表会・試食会を開き、氷感熟成させた食品の味や鮮度の良さを PR した。
  氷感とはマイナスの温度帯で食物を凍らせず長期保存し、うま味を引き出す技術。ベンチャー企業、フィールテクノロジー(大田市久手町)の三谷明彦社長が開発した。
  同 JA では同社から氷感庫を導入し、島根女子短期大学や島根県の研究機関などと協力して、約一年半前から氷感商品の開発を手がけてきた。
  発表会には関係者ら約五十人が出席。これまでの研究データを発表したほか、実際に氷感熟成させたコメや牛肉、ナシ、柿、日本酒など十種類以上の食品を並べた。
  出席者に通常の冷蔵保存したものと食べ比べてもらい、味や鮮度の違いを実感してもらった。
  島根県川本農林振興センターの槇原保所長は「普通に保存したものより、おいしい」と感想を話した。
  同 JA では「あか穂もち」「姫酢(ポン酢)」など特産品を氷感熟成させ一部試験販売しており、今後氷感ブランドとして本格的に売り出す予定。

2004/8/18  日本経済新聞

■氷点下、食品凍らせず保存 フィールテクノロジー 味損なわぬ保冷庫 分子に微振動与え

2004/8/18日経新聞 ベンチャー企業のフィールテクノロジー(島根県大田市、三谷明彦社長)は、氷点下で食品を凍らさずに長期保存する装置を本格販売する。高電圧状態にして食品の分子に微振動を与え、氷結点を下げる仕組みで、うまみを損なわずに保存できるという。主として広島、岡山両県の飲食店に売り込み、初年度は五十台以上の販売を目指す。
  商品名は「氷感庫フィールテック 21 」。内部の電圧は三千ボルト以上で、食品の分子の活動が活発になるため、温度を氷結点より下げても凍らない。通常の冷凍庫で凍結させれば食品の細胞が傷み、解凍時にうまみが流出することもガルが、この保冷庫を使えば食品を傷めずに長期保存や熟成が可能になるという。
  同様の凍結保冷庫を国内で数社が販売しているが、同社は他社製品に比べて高電圧状態が安定しているのが特徴と説明している。
二〜六枚ドアなど八機種があり、販売価格は百万〜二百五十万円。広島県では食材卸のおおたけ(広島市)を代理店に拡販し、岡山県でも代理店網の整備を急ぐ。食材メーカー向けに、プレハブタイプの大型保冷庫も売り込み、初年度は計二億円の売り上げを見込む。
  同社は二〇〇二年の設立で、無凍結保冷技術を生かした製品開発を進めている。島根県内などで飲食店に保冷庫を導入し、一定の成果が出ているため県外でも拡販する。今後は食品のほかに医療用でも、血液・臓器などの長期保存のために同様の無凍結保冷庫の販売を目指す。

2004/5/24  中国新聞

■挑む 「凍らぬ冷凍」を改良 鮮度保ち医療ニーズも氷感庫フィールテクノロジー(大田市)

2004/5/24中国新聞 内部に電圧をかけ氷点下でも食品を凍らせずに長期保存できる「氷感庫」。ベンチャーのフィールテクノロジーは、独自の制御技術で課題だった安定した電圧の管理に成功した。大手メーカーのすき間を縫って、水産や運送業者、医療の臓器保存用など新たな市場を掘り起こそうとしている。(漆原毅)
  広島市中区袋町のオフィス街にある県のインキュベーション(ふ化)施設「ベンチャービレッジひろしま」三月の開設と同時に、料理店などに幅広くセールスする拠点として広島営業所を置いた。現在、特に着目するのが地元特産の小イワシ(カタクチイワシ)である。痛みやすい小イワシの刺し身は、通常の冷蔵保存では四時間程度が限度。遠方への出荷は難しい。だが、大竹市沖の阿多田島で氷感庫を使った実験で丸二日、鮮度を保てた。三谷明彦社長(四七)は「この技術は幅広い食品に対応できる。身近な広島の味を県外に伝えられる」とアピールする。
  氷感庫は一見、普通の業務用冷蔵庫と変わらない。零度以下でも凍らない秘密は、約三千ボルトの電圧がかかる内部の鉄製の棚にある。高電圧で食品に含まれる水の分子が活性化し、水が凍る温度である「氷結点」が通常の零度より下がるためだ。
  冷凍すると食品の保存期間は延びるが、魚や肉などは解凍時にうま味のエキスが流れ出る難点がある。「変色しやすい高級和牛も零下五度で一ヶ月はおいしく食べられる」と三谷社長は自信を見せる。

◆大手にスキあり◆

 この氷感この基本技術は、既に全国の業務用冷蔵庫メーカーなど、七、八社が持っていた。しかし三谷社長には「大手は氷感庫の市場に注目していない」ように見えた。冷やすものの量や場所によって電圧が下がり、凍ってしまう欠点が残っていたにもかかわらず、修正した製品が市場に出ていなかったからだ。
  メーカーから改造の許可を得て二〇〇二年秋、電圧を一定に保つマイコン制御装置を加えて安定性を高めた。「ちょっとした工夫と行動力で可能性は広がる」と三谷社長はベンチャーの可能性を強調する。
  大田市生まれ。地元の金融機関を経てカニ料理店を営んでいた三谷社長は、顧客から基本技術を聞いたのが起業のきっかけだった。農業や酒造会社の知人から有志を募り、全員が仕事を抱えた立場から、○二年二月に会社を興した。
  業務用冷蔵庫の部品メーカーから部品を取り寄せ、松江市内のメーカーに組み立てを委託した。開発した氷感庫は幅七十五センチ、奥行き八十センチ、高さ二メートルの小型タイプで約二百万円。東京や札幌市などに代理店を置き、これまでに高級料理店などに約三十台を販売した。
  今年三月には大田市内に倉庫を借り、自社組み立てもスタートした。

◆大学に装置提供◆

 営業先は物流業界にも広がる。現在、氷感庫を載せた保冷トラックをトヨタ自動車関連の特装車メーカー、不二自動車工業(名古屋市)と共同で開発中。十月の東京モーターショーに出店して販売を始める予定で、回転ずしや焼肉チェーン店の食材の運送会社から引き合いが来ているという。
  医療分野にも注目する。三谷社長は装置の開発直後、九州大が高磁場を使って零下五度で肝臓保存に挑んでいる新聞記事を読んだ。九州大にメールを送ると、一時間後に「関心がある。詳しく教えてほしい」と電話で返事があった。すぐに駆けつけて説明し、実験用として提供。その後、東京大や宮崎大、東京女子医大にも相次ぎ貸し出した。
  「正直、医療でこんなにニーズがあるとは思わなかった。臓器移植の市場の可能性は計り知れない」と期待をかける。
  社員十七人は今も本業を別に持つ人が多いが、氷感庫事業に軸を移す社員も増えている。三谷社長は「今後は専任の社員を増やして企業としての形を整え、多様な業態に本格的に取り組みたい」と力を込める。

2004/4/7  日刊工業新聞

■無凍結保冷車事業で提携 フィールテクノと不二自動車 共同で装置開発 氷点下でも鮮度維持

2004/4/7日刊工業新聞 【松江】フィールテクノロジー(島根県大田市、三谷明彦社長、 0854-85-9555 )と不二自動車工業(愛知県大口町、堀尾浩二社長、 0587-95-1611 )は、食品の無凍結保冷車事業で提携する。氷点下でも食品が凍らず鮮度維持できる保冷車を共同開発し、食品業界向けに商品化する。 11 月に千葉県美浜区の幕張メッセで開かれる「東京モーターショー(商用車)」に出展する。
  フィールテクノロジーが無凍結冷蔵技術で、不二自動車工業が特殊車両製造技術で協業、無凍結保冷車を実用化する。無凍結冷蔵技術は食品に超高電圧をかけ分子レベルで振動させることにより、氷点下で保存しても氷結しない仕組み。氷結による細胞破壊が起きず、解凍した冷凍食品とは違い食感やうまみを保てる鮮度の長期保持やうまみ成分の増量効果もあるという。
  不二自動車工業は無凍結冷蔵庫を車両に搭載できるように容量やバッテリー、絶縁方式、一体化などを設計。バンのほか1.5〜2トントラックに搭載する。
  実売する場合、車両本体価格よりも200万〜300万円高い価格の設定になる見通し。食材の品質を差別化する付加価値が高い冷蔵食品配送車として飲食店や食品運送会社を顧客に想定している。
  フィールテクノロジーは○二年設立の無凍結冷蔵技術のベンチャー。これまで飲食・食品店向けを中心に、約 30 台の冷蔵装置の販売実績がある。不二自動車工業はトヨタ自動車の福祉車両を主力に手がける特装車メーカー。協業すれば無凍結冷蔵技術と特装車の需要を相乗的に開拓できるため手を結ぶことにした。

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