■ 室蘭・日鋼病院リウマチ科は?患者不安募る
【2007年11月5日(月)朝刊】


 大量の医師、特に内科系医師の退職で揺れる日鋼記念病院。地域医療にさまざまな影響を与えているが、その中でリウマチ科の医師2人の退職予定が難病に悩む患者らの不安を募らせている。

 リウマチは関節や関節周囲の骨や腱(けん)、筋肉などに痛みが起こる病気で、原因や根治治療が分からない難病とされている。関節リウマチ患者は全国で70万人とも100万人ともいわれている。日本リウマチ友の会室蘭には現在、35人の会員がいるが、市内の患者数は会員数と比較にならないほど多い。

 同会室蘭の寺島由美子代表によると、リウマチは専門医の診断と治療が必要だが、西胆振の医師数は限られ、かつ近年認可されて関節破壊の予後を大きく改善する生物的製剤を処方する医師はごく一部という。

 そのような状況の中で「専門性を持ち、内科と外科のトータルな医療技術がある」(寺島さん)リウマチ科を標ぼうする日鋼病院の医師2人の退職は大きな痛手。退職を翻す署名活動を考えたこともあったという。

 会員らは「私たちにじかに影響すること」「多分、状態によるが会員でも5、6人は札幌など遠方の診療になるのではないか」と動揺を隠せない。

 
 


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