2007年11月04日
これは福田の計略による作戦勝ちなのか、それとも小沢の自爆なのか、或いはその両方なのか・・・フフン派の私はマッタリしながら現在の急展開を見守っているわけですが、経緯がどうあろうとこれが福田総理の初戦果、という事になりそうです。

asahi.com:小沢氏が代表辞任の意向表明 「政治的混乱のけじめ

このままいけば、安倍前総理が辞任してから二ヶ月経たずに今度は小沢代表が辞任するという事になるわけですが・・・もう遠い過去の出来事のような錯覚を覚えます。党首討論を回避して密室での党首会談二回でこの急展開。7日に延期されていた党首討論はもう開かれないでしょう。

今回の騒動の原因は「自衛隊派遣恒久法」と「大連立構想」。恒久法の理念は小沢氏の以前からの主張でしたから、会談で出て来ても予想の範疇ですが、連立政権構想に積極的な小沢氏の姿勢が民主党内に全く受け入れられず、代表の辞任騒動となりました。


毎日jp(毎日新聞):小沢代表辞意 会見要旨
もちろん民主党にとって次の衆院選に勝利し、政権交代を実現して「国民の生活が第一」の政治を実現することが最終目標です。しかしながら民主党はいまださまざまな面で力量が不足しており、国民からも「自民党はダメだが、民主党も本当に政権担当能力があるのか」と疑問が提起され続け、次期総選挙の勝利は大変厳しい情勢にあると考えている。その国民の皆さんの疑念を払しょくするためにも政策協議を行い、我々の生活第一の政策が取り入れられるならば、あえて民主党が政権の一翼を担い、参院選を通じて国民に約束した政策を実行し、同時に政権運営の実績を示すことが、国民の理解を得て民主党政権を実現する近道と判断した。また政権への参加は、私の悲願である政権交代可能な2大政党制定着と矛盾するどころか、民主党政権を早めることによってその定着を確実にすると考える。


連立構想をどちらが先に言い出したかどうかなんてあまり関係が有りません。小沢氏が連立構想に乗り気であったことに違いは無いのですから。それにしても、次の衆院選で過半数を取ることは困難だと簡単に認めてしまうとは・・・事実、その通りなのかも知れませんが、そういった現実的認識を党内で共有出来ていなかった事が、決定的な理由なのでしょう。

これを自民党、福田総理側からの視点から見れば、連立構想が成立しても前進ですし、結果的にそれが断わられても小沢代表辞任騒動にまで民主党内を混乱させる事が出来たわけで、事態がどっちに転ぼうと福田総理にとっては美味しい展開になります。

福田総理が何処まで本気で連立構想を考えていたのかは不明です。小沢氏の辞意表明からは連立への高い意思が見受けられますが、福田総理のコメントからは窺い知る事は出来ません。福田氏は腹の底を見せようとしない人物です。

もし「連立構想が成功したらそれでよし。でも確率は低いので民主党を混乱させる事が出来れば十分」という、最初からこの展開を狙ったものであるならば、小沢代表が本当に辞任してしまった場合、考えられる限りの最大の戦果を上げた事になります。

それとも全てを予測した上で、自民党は連立構想を仕掛けて来たのか・・・


小泉純一郎語録 −大西行政書士事務所−
4/11  安倍官房長官らとの懇談

「首相になれないから自民党を飛び出した。民主党代表にとどまるはずがない。9月に代表に再選されれば旧社会党系を切って自民党にすり寄り、連立をしかけてくる」


これって、今回の騒動よりも遥か以前(2006年)に書かれた事、発言ですよね・・・小泉元総理は、いずれ小沢氏が連立構想を持ち掛けてくることを読み切っていた事になります。そして小沢氏は辞意表明にある通り、2007年の参院選で勝利したにも関わらず、次の選挙、つまり解散総選挙で勝てる可能性は低いと踏んでいました。(過半数を取らなければ政権交代は実現できず決定的勝利とは言えない)そうなれば政治的閉塞状況はこのまま続き、法案は何も通らなくなってしまう。総理大臣にもなれそうにない。自分の政策は何も実現できないまま。

自民党側は、そうした小沢代表の胸の内を把握していた可能性が高いでしょう。
posted by JSF at 21:42 | Comment(20) | TrackBack(0) | 政治
この記事へのコメント
  1. この件について、さっそくCIAの仕業とかアメリカからの脅迫だとか言い出した輩がいるからたちが悪い。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 21:53:39
  2. 小沢新党立ち上げ、自民と連立?
    そして小沢新首相?

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 22:09:55
  3. かみぽこさん、盛大に予測を外しました。

    ■かみぽこ政治学レビュー:福田首相は目を覚まさないといけない。
    http://plaza.rakuten.co.jp/kingofartscentre/diary/200711020001/

    福田が目を覚ます必要は無かったのぅ。全て策略の内。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 22:26:30
  4. 公明党と池田が大喜びしてそう。
    大連立って、自民にも民主にもどちらにもメリットがある現実的な構想だと思っていたのですがね。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 22:32:09
  5. >旧社会党系を切って

    切れるのかなぁ(ワクテカ)

    Posted by ぽてとぱい at 2007年11月04日 22:56:23
  6. >小泉元総理は、いずれ小沢氏が連立構想を持ち掛けてくることを読み切っていた事になります

     すげぇ。流石は博徒の家系。

     福本に小泉総理の半生記でも書いてもらいたいw

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 22:59:01
  7. 衆参捩れ状態が無い限り、大連立を持ちかける事は出来ない(意味が無い)から・・・小泉が以前言っていた「小沢さんは大事にしておけ」という訓示は、この時(参院選で負けた後)を見越しての為だったのか。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:03:53
  8. ISAFのあたりから雲行きがおかしい感じはしてたけど・・・

    わたしも、次の選挙民主は大躍進はあったとしても、政権交代までは絶対に無いと踏んでるんだけどね・・・

    その理由としては、民主党が優れた政権なのではなく、自民党が後退しただけであるし、最近とくになのだが、自民も民主もかわらんぞい!ってことがふえてきているから

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:11:53
  9. 福田首相GJ!
    就任時にJSFさんが仰っていた通り、自民党の党勢建て直しに最適の人材だったのですね。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:27:24
  10. これは森田神の法則が発動したのだろうか。いや、以前から小沢さんを熱烈に持ち上げてたから。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:35:16
  11. >>10
    ま、民主のブーメランが発動したって事でしょう。現時点で最大級のものが。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:43:26
  12. これ独ソ戦に例えるならば、スターリングラード攻略(参院選勝利)の後に行ったソ連軍(民主党)の大攻勢に対し、マンシュタイン(福田首相)の後手の一撃が成功。ソ連軍の主柱とも言うべきジューコフ(小沢)が敗戦の責任取らされて辞任といったところでしょうか。まあクルスク取れるかどうかは、次の大阪市長選でしょうが。

    しかし、小沢がこのまま辞任した場合、代表党首となるのは、このままでいくとミラクル管か、無能としか言いようのない鳩山。

    当初、戦力整えるための防衛戦を任されていたはずの福田さんですが、敵首脳部がこれだけ内部混乱生じると、戦争を決める大攻勢やる日も近そうですね。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:43:40
  13. 結局結果論だと思うんですよ
    もし小沢さんがその場で断ったとしても
    「小沢は民主党を自分のものだと思っている」
    「密室談合の末の独断決定」って批判されるのが
    密室会談批判からも見て取れるし
    それならばどんな話でも重大な事であれば
    一旦党で話し合おうって配慮したのに
    民主党だってそれをみんなで話し合って結論を出して
    その経過と結果を元に「民主党は一枚岩」って事をアピールできるだろうに
    帰ってきたらフルボッコに裏切り者扱いですかそうですか
    そりゃ小沢さんもきれるわ

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:51:58
  14. >12

    福田首相は撤退戦の名手、ゴットハルト・ハインリーチ元帥とばかり思っていたが、マンシュタインだったのか。バックハンドブロウ・・・

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:52:22
  15. >13

    つまり、そもそも密室での会談を承知した時点で避けられなかった事態であり、福田の罠だったと。そもそも安部の時は一向に会談に応じなかった小沢が、福田相手だと何故アッサリ応じたのか・・・弱みでも握ってるのか?

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:55:40
  16. 政局の小泉はさすがだなあ・・・

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月04日 23:57:58
  17. 小沢は自民の仕掛けたスリーパー、草だったんだよ!!という陰謀論はあるのかな?

    それにつけても、福田・・恐ろしいCo。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月05日 00:03:46
  18. 江沢民親子を脱税で挙げたのはフフンと胡錦涛の合わせ技って話を軍板で蟹様がしてた。
    初戦果ってのはちょっとフフンを甘く見過ぎなのではないだろうか。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月05日 00:13:22
  19. >18
    >フフンと胡錦涛の合わせ技って話を軍板で蟹様がしてた。

    ソースが蟹様の脳内妄想では、カウントのしようが無い。事実確認も出来ないし。あの人の独自情報は話半分で聞いておきなさい。

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月05日 00:17:58
  20. コピペ

    669 名前:ふらっとでぃふぇんす ◆FlatJHtUBw [sage] 投稿日:2007/11/04(日) 17:28:17 ID:???
    >>632
    小沢は、この馬鹿どもを引き連れて覇権を握ろうと思ったら連邦制国家の樹立を行いその中で力を持つしかないと考えていた。
    そのための手段として、敵国に対する非生産的な敵対行動を繰り返し相手との局地消耗戦「参議院選」を勝ち抜いた。
    上手いこと行って相手のトップまで討ち取ったから、予定通りにここで自分が望む条件=連邦樹立での和平交渉に突入。
    「そちら側からお願いしたことにして欲しい、連邦は国連重視で動くというこちら側の原理原則を取り入れ、一定の影響力を確保させてくれ」

    ところが率いていた馬鹿どもは和平などしなくても全面戦争で勝って相手を無条件降伏まで追い込めると信じていて、
    和平など敗北主義者の裏切り者の行いだと反対し先の戦争の功労者である小沢に対する批判が渦巻くこととなった。
    これ以上やっていられないと小沢は辞めた。
    さて、指揮官を追い出して全面戦争で勝つことは出来るのだろうか?

    Posted by 名無しT72神信者 at 2007年11月05日 00:20:37
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