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小沢氏「離党、今言ってない」 自民、連携模索の動きも

2007年11月04日23時34分

 小沢氏の辞職願を受けた鳩山幹事長ら民主党執行部は4日、東京都内で対応を協議し、慰留することを確認した。5日に党役員会を開き、代表にとどまるよう小沢氏を説得する方針だ。

 役員会で連立協議受け入れが多数を占めることは考えられず、鳩山氏らは「小沢氏と意見の違いはあったが、不信任ではない」として続投を促す見通しだ。小沢氏と距離を置いてきた岡田克也副代表も4日夜、「大連立はないという前提で、今は慰留すべきだ」と朝日新聞の取材に語った。しかし、連立協議を拒んだまま小沢氏が慰留に応じる可能性は低く、最終的には辞任を了承せざるを得ないとの見方が広がっている。

 党内では、福田政権との対決路線を堅持し、次の総選挙で政権交代をめざすべきだという声が大勢だ。このため後任の代表には、岡田氏を推す声が中堅・若手や旧社会党系の議員らを中心に強まっている。ただ、岡田氏が代表になった場合、小沢氏に近い議員らが離党することを警戒する見方もあり、党代表代行として小沢氏との関係を保ってきた菅直人氏の再登板に期待する声もある。

 しかし、大連立構想に動いた小沢氏が代表を退けば、民主党分裂・政界再編の可能性をはらんだ政局展開となることは避けられない。党首会談で首相が唱え、小沢氏も同調した衆参両院で第1党が異なる「ねじれ」状態の解消に向けた動きがくすぶるためだ。民主党など野党から参院議員17人が与党に転じれば、参院の与野党の逆転状態は解消される。

 小沢氏は4日の会見で「離党するとは今言っていない」と語ったが、政府・自民党には民主党分裂を促し、連携を模索する動きも出てきそうだ。ただ、与党内には、旧自由党党首時代に自民党、公明両党との連立を解消するなどした小沢氏の政治手法に対する警戒感も根強く、一気に政界再編に動く状況にはないものとみられる。

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