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小沢代表が辞任表明 党分裂含みの展開 '07/11/4

 民主党の小沢一郎代表は四日午後、党本部で緊急記者会見し、辞任の意向を表明した。自民党との連立政権に向けた政策協議を民主党役員会で否定されたことを受け「政治的混乱が生じた。私が選任した党役員から不信任を受けたに等しく、けじめをつける」と理由を説明した。民主党は五日に緊急役員会を開いて辞職願の扱いを決める。鳩山由紀夫幹事長は四日夜、記者団に「慰留に努める」と述べたが、小沢氏が応じない場合は党分裂含みの展開となりそうだ。

 民主党代表の後継を選出する場合、国会会期中であり、代表選実施か、暫定的な代表を置くかを検討することになる。いずれにしても今後の民主党の政権戦略や国会対応に大きな影響を与えるのは必至だ。

 小沢氏は二日の福田康夫首相(自民党総裁)との党首会談で政策協議を提案された。その場で拒否せずに持ち帰ったことで党内や野党各党から批判が上がり、求心力低下が指摘されていた。

 一部で小沢氏が「大連立」を持ち掛けたとの指摘が出ていたが、会見で小沢氏は連立政権協議を提案したのは首相だと反論。「衆院で自民党が圧倒的多数を占めている現状では民主党の法案を成立させることができないが、政策協議をすれば国民との約束を実行することが可能になる」と持ち帰った理由を説明した。

 さらに民主党について「力量不足。次期衆院選での勝利は厳しい情勢」とした上で「政権の一翼を担い、政権運営の実績を示すことが民主党政権を実現する近道だ」と指摘。「悲願の政権交代可能な二大政党制の定着と矛盾するどころか確実にする」と強調した。

 今後については「離党するとは今、言っていない。一議員となっても次の総選挙に全力投球する決意は変わらない」と述べた。

【写真説明】<写真左>辞意表明の記者会見に臨む民主党の小沢代表(左から2人目)=4日午後4時39分、東京・永田町の同党本部 <写真右>記者会見で辞意を表明する民主党の小沢代表=4日午後4時45分、東京・永田町の同党本部




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