世界中で15歳未満の子供の7人に1人は、十分な教育や成長の機会を与えられずに働いている。
西アフリカのガーナにある世界最大級の人工湖、ボルタ湖では、マスターと呼ばれるボスに売られた子供達が小舟に乗って、朝から晩まで過酷な漁を行っている。網を使い、素潜りで長時間、漁を行うために子どもたちの体はあざだらけ。マスターのアランは、漁をする子供を確保するために、街に行く。そこで見つけた12歳の少年に「学校に行きたいだろう?」と巧みに声をかけ、母親に人身売買をもちかける。わずかな金額だが、貧しい一家にとっては貴重な現金だ。ガーナの法律では15歳以下の子どもの労働を禁じているが、ほとんど守られていないのが現実だ。
南米ペルーの標高5500メートルの高山地帯、ラタンカナダには、金の採掘で暮らす人々が3万人ほどいる。11歳のフレディは、働けなくなった父親のために6歳の時から鉱山での仕事を行っている。坑道の中のガスで健康が害されるのを母親は心配しているが、彼の収入なくして一家は暮らしていけない。
貧困ゆえに過酷な労働に耐え忍ばざるを得ない子どもたちの日常と、その解決が如何に難しいか、子どもたちを取り巻く環境の実態を描く。
原題: Slave Children
制作:
BBC(イギリス)
2007年