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ベンツ「ごっつん盗」急増 軽く追突→運転者が降りたすき狙う

10月31日16時23分配信 産経新聞


 ■堺など大阪府内で今年16件

 ベンツなど高級乗用車に軽く追突し、運転者が車外に出たすきに待ち伏せしていた仲間が車ごと盗んで走り去る「ごっつん盗」と呼ばれる自動車盗が、今年に入って大阪府内で急増している。30日夜も貝塚市内で約900万円相当のベンツが被害に遭うなど、これまでに16件発生しており、ハイテク防犯機器を装備している安心感の裏をかく犯行。被害は総額で約1億3000万円に上るとみられ、府警は注意を呼びかけている。

 調べでは、30日午後8時50分ごろ、貝塚市二色の市道で男性医師(55)がベンツを運転中、乗用車が追突。男性が車を降り、乗用車に近づいたところ、待ち伏せていたとみられる別の男がベンツに乗り込んで逃走、乗用車も走り去った。一瞬の犯行で、男性は2人の特徴や車のナンバーを控える間もなかったという。

 府警によると、ごっつん盗は3年前から出始めた手口で、平成16年には約20件発生。その後やや下火になり、昨年は5件だったが、今年に入って再び急増している。

 これまでに、堺市で9件起きたほか、大阪市や和泉市、寝屋川市、東大阪市などで計16件発生。被害はベンツ13台、ポルシェ、BMW、セルシオ各1台で総額は約1億3000万円に上るという。

 背景には近年、高級車を中心に鍵と車の電子情報を照合し、一致しなければエンジンがかからない「イモビライザー」の装着が進み、駐車中の車の盗み出しが難しくなったことがあるという。

 府警捜査3課は5月、ベンツの所有者に注意喚起と対策を伝えるビラ7000枚を作製、販売店を通じ配布する作戦に出たが被害が続いている。

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最終更新:10月31日16時51分

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