お手軽「家庭地震計」 緊急速報精度アップへ
14:32更新
このニュースに関連した操作メニュー・情報
この記事について書かれたブログ(0)
トラックバックURL:http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/97081/TrackBack/
防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は、家庭やオフィスの床に設置して震度2以上の地震の初期微動(P波)を検知、震度3以上の地震なら99・9%の精度で地震波を識別する新しい地震計のプログラム開発に成功した。気象庁の緊急地震速報の受信機に内蔵し、直下型地震で速報が間に合わないといった同速報の弱点を補う“家庭観測所”としての活用が期待されている。
開発の中心となった防災科研の堀内茂木(しげき)研究参事は「気象庁の地震計とは比較にならないほど安価だが、プログラムの開発で識別精度の高さが実証できた。国内全世帯への普及も夢ではない」としている。
この地震計は「ホームサイスモメータ」と呼ばれ、緊急地震速報に加え、端末でも内蔵した地震計でP波を検知。警報で知らせ、インターネットを介して地震計データを集約、解析してフィードバックする。端末価格は約7万円だが、既に緊急地震速報の受信端末を持っていれば、数千円の地震計を組み込むだけで使用できる。
従来のプログラムは、地震波と室内で人の歩く震動やドアの開閉などを厳密に区別することができず、実用化できなかった。しかし堀内参事らのグループが開発したプログラムは、約4カ月間実施した屋内実験で「震度2以上」の揺れを2702回検知し、うち18回を地震波と判定。実際に起きた地震は6回だったが、他の12回は装置を人為的に揺らすなどした際の振動で、誤検知の回数はゼロだった。
緊急地震速報は気象庁が10月から開始。全国1000カ所の観測点で地震直後の初期微動をとらえ、震度や地震の規模を推定、震度5以上の揺れが予測される場合に大きな揺れ(S波)が来る前に受信端末で知らせる。ただ現在の観測網は25キロに1カ所程度で、直下型地震や震源からの距離が30キロ以内では速報が間に合わないという弱点を抱えている。
同研究所は、ホームサイスモメータの普及で、直下型地震への備えを強化し、将来的には緊急地震速報の精度向上や速報力を高める役割も想定している。
堀内参事は「地震計を家庭に置くという発想はこれまでなかった。普及すれば建物の耐震補強などさまざまな分野での活用が期待できる」と話している。
関連ニュース
タイトル | 更新日付 | 補足情報 |
---|---|---|
【主張】緊急地震速報 慌てず上手に役… | 10/01 05:14 | |
【季節風】地震“もしもの備え”がやっ… | 10/09 18:15 | |
緊急地震速報は開始直前で作動せず | 10/01 04:23 | |
【勿忘草】敵は「まさか起こらないだろ… | 10/05 02:31 | |
箱根「5強」予測できず 緊急地震速報… | 10/02 23:30 | |
【コラム・断】危うい「緊急地震速報」 | 09/14 13:12 |
本日の人気ニュース
タイトル | 更新日付 | 補足情報 |
---|---|---|
小沢代表、求心力にかげり 「連立の意思あった… | 11/03 00:09 | |
大連立協議の裏に「ナベツネ」 混乱に拍車 | 11/03 09:05 | |
「泣いて馬謖を斬った」石原知事、落合監督を絶… | 11/02 18:52 | |
【軍事報告】補給活動中断 日米信頼に「ほころ… | 13:18 | |
「国民軽視」「まさか…」 連立打診に識者ら反… | 11/03 06:13 |
本日のおすすめブックマーク
- 井川遥オフィシャルサイト
- 2user
- 伊武雅刀オフィシャルサイト
- 3user
- 南沢奈央オフィシャルサイト
- 2user
- 塩谷瞬オフィシャルサイト
- 2user
- 「今年の漢字」漢字一文字でお願いします
- 2user