おしゃべりなマダム

旦那様と久しぶりに、「二人で」食事に出かけた。嫌だったけど・・。
どう見ても、二人で歩くと、雇われママがヒモを連れて歩いているように感じるからだ。

まあ、それはさて置き、鉄板焼きに行った。
ここのサラダは美味しい。フンダンに魚介類を軽くローストした物が入って、スライスした鰹節に生醤油に酢橘ドレッシングだ。飽きない。
二人で食べるにはかなりの量のサラダだが、殆ど私ひとりでパクついた。
それを見ていた旦那様は言った。

「奥様、何でしたらひとっ走り潜って、獲って来ましょうか？、何でしたら牛も一頭？」

ケッ！電球も換えられない男が何を言う！！自分で獲りに行くから心配するな！

食事の終盤にさしかかり、お店の大将が聞いた。「デザートは如何いたしましょう？」
旦那様は

「うううん、あたると死ぬかもしれないけど、でもクセになって止められないモノ(私の事)が常にあるけど、それ以上のデザート！」

こんな事ばかり言ってるからルーキーしか相手をしてくれなくなるのだ。

大将は暫く考え込み、鉄板に奄美の黒糖を広げ溶かし、アイスを投げ込み泡盛でフランベした。

なんじゃこりゃーー、美味し過ぎるーーうう。勿論旦那様の分も平らげた。
大将は満足気だったけど旦那様に食べさせたかったようだ・・。

こうして、また私は育った・・。