レンタルお姉さんは、どんな活動をしているんですか?
「『レンタルお姉さん』というネーミングが、一見風俗っぽい感じに捉えられがちなんですけれども、実際はニートや引きこもりの若者の自宅を定期的に訪問して社会につなげる役目をする人たちのことを、私たちNPO法人ニュースタート事務局では『レンタルお兄さん』、『レンタルお姉さん』と呼んでいます」
レンタルお兄さんやレンタルお姉さんはどんな時に出動するのですか?
「まずニートや引きこもりの若者の親御さんからニュースタート事務局に相談の電話が入ります。で、親御さんが事務局のスタッフと面談された後、レンタルお兄さんやお姉さんのサポートが必要な場合や親御さんが希望される場合に、私たちに連絡が入って、レンタルお兄さんやお姉さんの訪問活動がスタートするわけです」
実際、事務局に相談される家族の皆さんは相当悩んでいますか?
「そうですね。引きこもって2〜3年の人もいれば、10年、15年、20年の人もいまして、保健所とか役所とか色々な所へ相談しに行って、最後にニュースタート事務局に『どうかお願いします』という例もあります。様々ですけど悩みは深刻ですね。
私たちニュースタート事務局では、引きこもりは病気ではないという考えで、あくまでも状況、状態ととらえています。そして私たちの定義では『家族以外の人間関係が6ヶ月以上無い状態』を引きこもりとしています」
家族にも接触しない引きこもりのニートに対して、第三者の立場で接していくのは大変じゃないですか?
「私は、正直、そんなに戸惑いは無かったんですね。本当に、純粋にこの仕事がしたくて、ニュースタート事務局に来て『レンタルお姉さんがやりたいです!』というノリだったので。逆に最初の訪問がとても楽しみですね。ドキドキ、ワクワクしちゃいますね(笑)」
元々、川上さんはニート問題に興味があって、現在も活動を続けているのですか?
「実は、このニュースタート事務局に来る前に、私は広島の会員制ラウンジで接客の仕事をしていたんです。その時にお客さんから『笑顔が良いね』とか『聞き上手だね』とか言われまして、カウンセラー的な仕事のイメージが浮かびました」
そこで、ニュースタート事務局の門を叩いたわけですね?
「人を癒すことができるのではないか、何か自分が人の役に立つことがあるのではないかと思いまして」
レンタルお姉さんになって何年ですか?
「来月(3月)で丸3年ですね」
今は何人ぐらいを担当していますか?
「今は7人ですね。私は東海地方から西の地域を担当しています」
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