健康診断を受けた。今回は結果を心配している。平素不摂生をしているだけに、問題がなければいいのだが。
今週初めの本紙「からだ・こころナビ」によれば漢方の世界では病気になる前の人の体質を三つに分ける。精力的で食欲旺盛な「実証」、体力がなくて疲れやすい「虚証」、真ん中の「中庸」だ。チェック表で食事の量や顔の色つやから自己診断すると中庸と出た。
一方、病気に移行しつつある状態を未病という。意外にも実証と虚証が未病に当たるそうだ。元気な実証の人は無理をして知らぬ間に病気が進むことがある。未病の状態と考えた方がいいとあり、納得した。
記事に登場する丁宗鉄・日本薬科大教授の著書「医者のいらない暮らしがしたい」を読んだ。組織を体質別に分けると実証が二割、虚証が二割、中庸が六割になる。今の競争社会は実証型で、社会をリードするのは実証の人が多いとも。
どの体質でも病気にはかかるが、体の変調への感度が違う。虚証の人の多くは己を知り、自ら立ち止まれる。実証の人は頑張り過ぎを意識しなければならない。そして中庸の人にも摂生が中途半端になる点を戒めている。
実証と思える人で急な大病になった例もある。やはり無理をしてはダメなのだろう。この連休、紅葉でも眺めてゆっくり過ごしてはいかが。自らの体の特質に思いを巡らせながら。