ドームやきものワールド
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【社会】遺体組織片の再検査要請へ 力士死亡で検察当局2007年11月4日 朝刊 大相撲時津風部屋の力士、斉藤俊さん=当時(17)、しこ名・時太山(ときたいざん)=が死亡した事件で、検察当局は、斉藤さんの遺体から採取した臓器などの組織片の再検査を愛知県警に要請する。斉藤さんの遺体は新潟大で行政解剖を行い、既に暴行などを受けたことによる「多発外傷による外傷性ショック死」との鑑定結果が出ているが、県警とも協議し、もう一度検査をして死因をさらに詳しく調べる。 斉藤さんの死因をめぐっては、当初、愛知県警犬山署は病気で死亡したとして虚血性心疾患と発表した。しかし、斉藤さんの体に傷が多く、病死の判断に疑問を持った遺族が新潟大に解剖を要請。同大大学院の出羽厚二准教授(法医学)が解剖後に組織検査を進め、先月、県警に対し、死因を「多発外傷による外傷性ショック死」と伝えた。 新潟大の行政解剖結果は、死因を病気ではなく、斉藤さんが死亡した六月二十六日と前日の二十五日に兄弟子らから暴行を受けるなど一連の外的な要因によるものと断定した。しかし、体に傷が多く、できた時期も不明なため、どの傷が致命傷になったかは特定できていない。 その後、検察当局が県警と協議を進める中で、別の専門家が組織片をもう一度調べる病理検査を行い、死因を暴行によるものと裏付けることが不可欠と判断した。斉藤さんの遺体の組織片は現在新潟大に保管してある。 県警は斉藤さんへの暴行がけいこを逸脱した行為であることを裏付けるため、時津風部屋の関係者だけでなく、他の部屋の親方や力士からも事情聴取し、相撲部屋のけいこの実態を調べている。
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