戦闘機を思わせるようなラインで構成されたデザインは、性能に裏打ちされた機能美とでもいうべきもの。フロントウインドーを駆け上がった空気の流れをスムーズに後方へ導くため、極端に傾斜したルーフが特徴的だ。ボディまわりの細かな空力パーツも、デザイン性と機能性を最大限に追求したものとなっている。またフロア下は、プロペラシャフトが通るトンネル内を冷却する空気流を使い、レーシングカー同様のダウンフォースを発生する。
インテリアデザインの目的は、ドライバーがドライビングに集中できることと、他の乗員が高速域まで快適かつ安心感をもてること。ドライバーを囲むように配置されたインパネは、メーターパネルからセンターのマルチディスプレイまで高さがそろえられ、ドライビングにおける瞬時の状況判断をサポートする。メーターパネルもタコメーターを中央に、ポジション表示を右上にレイアウトし、ギアと回転数をひとめで把握できるよう配慮している。
今回も発表会場は黒山の人だかり。メカニズム的には、3.8リッターV6ツインターボの最高出力480psをリアファイナルドライブと一体化した世界初「独立型トランスアクスル4WD」がコントロール。各種センサーの情報からドライバーの想定コーナリングラインを察知、後輪駆動を基本に前後トルクをきめ細かに制御、コンディションを問わない旋回性能と加速性能を発揮する。