「南京大虐殺で生き残った少女だと虚偽の証言をしている」と書籍に記述され名誉を傷つけられたとして、中国人の夏淑琴さん(78)が著者の東中野修道・亜細亜大教授と出版社に、計1500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が2日、東京地裁であった。三代川三千代裁判長は記述は誤りで名誉棄損にあたると認め、東中野教授らに計400万円の支払いを命じた。
東中野教授は控訴する方針。
問題となったのは展転社(東京・文京)が1998年に発行した「『南京虐殺』の徹底検証」。米国人宣教師、ジョン・マギー氏が南京大虐殺の模様を記録したフィルムに映る少女について「『8歳の少女』と夏淑琴は別人」「驚いたことに夏淑琴は来日して証言もしている」などと記した。(00:11)