ここから本文エリア 藤枝市立総合病院 保険診療再開2007年11月02日
長年にわたる歯科口腔(こうくう)外科での不適切な診療報酬請求のため、保険医療機関の指定を取り消されていた藤枝市立総合病院(金丸仁院長)は1日、再指定を受けて通常の保険診療に戻った。保険診療ができなかった10月中の延べ患者数は外来が7698人と普段の3分の1程度に減少し、病院経営に大きな痛手となった。この日の外来患者数は午後5時までに1185人。来週に入ってからは1日千人以上の診療予約が入っている日が数日続くという。 午前0時、病院玄関の看板にある「保険医療機関」の文字を隠していたテープを職員がはがした。労災保険の再指定も受けた。病院の入り口などにはってあった「おわび」の掲示から「保険医療機関再指定について」という文面の掲示に切り替わった。 朝から医師や病院職員が出迎える中、患者が次々と受付に並んだ。「先生からは大丈夫と言われていたけど、再開して安心した」「新患だけど再指定されるのを待って今日来た」など患者は口々にひと安心の様子だった。 病院の開設者である藤枝市の松野輝洋市長は一般職員向けの訓示の中で「病院を健全な経営軌道に乗せることが、次に必ずやりとげなければならない大きな課題」と述べた。市の一般会計とは別会計の病院経営とはいえ、06年度決算で約15億円の赤字を計上している。07年度はより大きな赤字が予想され、病院運営用の現金も不足。金融機関からの一時借り入れは今年度末には約20億円になるとの推計も出ている。市長は「地域の基幹病院として採算の合わない診療科も含め、今後も支えていく」と決意を表明しているが、その明快な枠組みはまだ提示されていない。 マイタウン静岡
|
ここから広告です 広告終わり マイタウン静岡一覧企画特集
ここから広告です 広告終わり 朝日新聞社から |