東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 社会 > 速報ニュース一覧 > 記事

ここから本文

【社会】

長男の鑑定医を起訴 調書漏えいで奈良地検

2007年11月2日 16時26分

 奈良県田原本町の医師宅放火殺人の供述調書漏えい事件で、奈良地検は2日、秘密漏示罪で、医師の長男(17)を鑑定した精神科医崎浜盛三容疑者(49)=京都市=を起訴した。

 調書を引用した本の著者でフリージャーナリストの草薙厚子さんは不起訴とし、一連の捜査を終結した。秘密漏示罪での立件は極めて異例。

 関係者によると、崎浜被告は、昨年8月、奈良家裁から長男の鑑定医に選任された。10月5−15日ごろ、自宅やホテルで、草薙さんに家裁から鑑定資料として預かった長男らの供述調書の写しを見せたほか、精神鑑定書の写しを渡した。草薙さんはことし5月、これらの資料を引用し「僕はパパを殺すことに決めた」を講談社から出版した。

 秘密漏示事件ではこれまで、東京地検が1995年、オウム真理教の松本智津夫死刑囚=教祖名麻原彰晃=の供述調書が雑誌に掲載された問題を受け、元弁護人を同容疑で事情聴取したが、立件は見送られた。

(共同)
 

この記事を印刷する