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【社会】

医学生に“破格”奨学金 秩父市、効果に疑問の声も

2007年11月2日 17時05分

 救急医の不足に悩む埼玉県秩父市が、医学生・研修医向けに、計8年間で1人当たり最大4600万円を支給する奨学金制度を設立した。

 自治体の医学生奨学金制度は各地にあるが、月数万−20万円程度で、秩父市は金額、期間ともに破格。しかし、奨学金を受け取った2倍の期間、市の病院勤務を義務付けるなど条件が厳しい。学生は都市部での研修を望む傾向が強く、奨学金の効果を疑問視する声も出ている。

 秩父市議会は9月下旬、全会一致で奨学金制度を可決、年度内に奨学生を募集する。市によると最大の目的は秩父市立病院の救急担当医の確保。病院には現在18人の医師がいるが、周辺の町立、民間病院の救急をカバーすることがあるため、あと4人は必要という。

 奨学金は、市内に保護者が住む学生が対象で入学時に1000万円以内、大学生は月額40万円以内、研修医は月額30万円以内で、条件を満たせば返還する必要はない。

(共同)
 

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