「なぜ医療現場に医師が足りないのか!!」―。医師不足が深刻な社会問題となる中、東京都は11月27日午後6時から、「医師確保対策講演会」を東京都新宿区の都庁第一本庁舎で開催する。女性医師の就労環境で先駆的な取り組みを進めている大阪厚生年金病院・清野佳紀院長と独自のプロジェクトを展開する東京女子医科大学・川上順子教授による講演、また東京都医師会や東京都病院協会の関係者らを交えたシンポジウムなどで構成。病院管理者や医療関係者など500名を無料で招待する。 「医師の勤務環境改善」について講演する大阪厚生年金病院の清野院長は、同病院において、女性医師に仕事と育児の両立を実現させるため、勤務時間を短縮するなど先駆的な取り組みを実施。それとともに男性医師への配慮も欠かさず、同病院は勤務環境において全国でも指折りの評価を受けている。また、清野院長は、厚生労働省の「医師の需給に関する検討会」の参考人を務めるなど、医師確保のスペシャリストとして各地からの講演依頼も絶えない。
東京女子医科大学・川上教授は、同大学が日本赤十字社や済生会などと協同で行っている「女性医師再教育‐復職プロジェクト」について講演。同プロジェクトは、配偶者の転勤や出産などの事情によりやむを得ず現場を離れた女性医師を募り、臨床の勘を取り戻してもらうため、個人の事情にあった医療施設での研修を行う仕組みで、現在注目を集めている。
また、不足が顕著な小児科・産婦人科などの医師確保対策を検討するため、今年6月に都が設置した「東京都地域医療対策協議会」の議論の報告を、同協議会で座長を務める東京都福祉保健局・梶山純一技監が報告する。
さらに、「医師確保の問題点と今後の展望」をテーマにシンポジウムも実施。上述の3人の講演者に加え、同協議会で委員を努める東京都医師会・松平隆光理事(東京小児科医会長)、東京都病院協会・猪口正孝常任理事、東京医療センター・松本純夫病院長がシンポジストを務める。
11月27日(火)18時〜20時30分まで都庁第一本庁舎5階の大会議場で開催。参加希望者はホームページ上の所定の参加申込書に記入し、郵送またはファクシミリで。申し込みは11月16日(金)までとなっている。
更新:2007/11/02 キャリアブレイン
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