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党首会談:福田首相・小沢代表会見(要旨)

 福田康夫首相=似顔絵<上>=と民主党の小沢一郎代表=は30日、初の党首会談についてそれぞれ、次のように語った。

 ●福田首相

 --会談の感想は。

 ◆互いの立場もよく分かっているから。何とかこういう状況を打開したいという思いを互いに持って会談したので、それなりによかった。何しろねじれ現象でしょ。衆院と参院と意見が違ってしまうという状況の中で、どうしたらいいのかというのは、私も一番頭を悩ませなければいけない問題だ。小沢代表も同じような立場にあるんじゃないかな。だから、2人でよく話し合うことはとても大事だなと、そういう感じを持った。

 --どんなことを要望したのか。

 ◆もちろん今の国会をどうしようということもあったが、その中で、比較的急いで処理しなければいけない問題はテロ新法なので、この問題を協力願えないかと事情を話し、お願いした。

 --小沢氏からは。

 ◆やはり今までの考え方というものがある。だから今日のところはまとまらなかった。

 --週末に再び会談するのか。

 ◆こういう会談はもっとすべきではないかと。今日話したことを、また引き続きやってみようじゃないかということ。どこかで一致点を見いださなければいけない。その努力をしてみようということで、お会いする。

 --定期的に行うのか。

 ◆定期的という意味ではない。そこまで話は進んでいないが、そのぐらいの必要性があるんじゃないか。

 --国会会期の話は。

 ◆全然していない。

 --衆院解散を含めて選挙の話は。

 ◆それもしていない。政治情勢とか、一般的なことは話した。意見交換という形で。いろんな話を、だいぶできた。

 --会談で距離が縮まった感触は。

 ◆元々、私は近いと思っている。民主党は協力政党と信じてますから。

 --達成感は。

 ◆難しい質問だなあ、それは。うん、中身はともかくとしてね。

 --小沢氏から協力政党の印象を受けたか。

 ◆十分に感じましたよ。全身からね、全身から感じた。

 --会談がまとまらなかった要因は。

 ◆それは立場が違うから。意見が違って当然。1時間話してまとまっちゃったら、今まで何してたのって話になる。そんな簡単じゃない。だから、何回かお会いしていいんじゃないかと思う。

 ●小沢代表

 --どんな会談だったか。

 ◇福田首相から話し合いをしたいと、ざっくばらんに2人で、ということだったので、本当にざっくばらんな話を首相と2人でした。首相からは新テロ対策特別措置法について、いつも述べられているような内外の理由から何とか協力してほしいという旨の話があった。私は一般論として協力できることは協力する。当然のことだが、新テロ特措法については私どもは、これは認められない。自衛隊の海外派遣、これはきちんとした派遣、すなわち国連の活動の枠内でしか許されないという主張を私の方も繰り返した。議論は平行線のままです。

 いろいろの問題について意見交換した。それで、最終的に首相の方から、週末をめどにぜひもう一度話し合いをしたい、そういう要請があったので、結構です(と応じ)、連絡をいただくことになった。

 --国会会期などは。

 ◇そんな話ではありません。国会運営の当面のどうのこうのという話ではなく、さまざまな問題の基本的なことについて意見交換した。それは年金もありますけど、お互いに意見を交換し合った。

 --衆院の解散は。

 ◇そういうたぐいのことは話してません。

 --密室での会談をしないと言っていたが。

 ◇何で密室での会談なの。首相から話し合いをしたいというから、それに2人で話すのは嫌だって言うわけ。話し合いしたいって言うから話し合う。国会の論戦で、国会でやるべきことは国会でやるべきだという方針は変わりませんよ。密室でって、あなた方は周りにいたじゃない。ちゃんと公開、皆さんにちゃんとお知らせして正式に党首会談。これを密室と呼ぶのなら、見解の相違だ。

 --代表から解散を迫ったりしたのか。

 ◇そういう話は一切触れてません。

 --党首討論を翌日に控えて会談する理由が分からない。

 ◇応じないでどうする。あなた方、なんて報道する。小沢一郎は話し合いを断ったと報道するんじゃないの。話し合いさえ断ったと報道するでしょ。話し合いはいけないの。首相の要請ですから、なぜそういう要請をしたのか、首相に聞いてください。いずれにしても首相がどうしても話をしたいというものを、あなたと話したくないということはできないでしょ。

毎日新聞 2007年10月31日 東京朝刊

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