2007.11.1 19:35
「白バイ衝突で加害者扱い」被害者提訴

2004年4月、松山市内の三叉路で、当時16歳の少年が乗ったバイクが緊急走行中の白バイに衝突されたのに、違法捜査によって加害者にされたとして、この少年が、県などを相手取り慰謝料など345万円の損害賠償を求める訴えを、松山地方裁判所に起こしました。訴えを起こしたのは、松山市内に住むアルバイトの19歳の少年です。訴えによりますと、この少年は2004年4月、松山市別府町の三叉路で、右折のため乗っていたバイクを停止させていたところ、前方にいた右折車が発進した直後に、直進してきた緊急走行中の県警の白バイに衝突され、左足や左手を折るなどの重傷を負いました。しかし、県警は事故の捜査段階で、目撃者やこの少年が説明する右折車の存在を認めず、少年のバイクは前方の安全を確認しないまま動いて白バイに衝突させたと、少年を加害者扱いしたとしています。このため、少年側は、「県警の捜査は公平さや適正さを著しく欠いていて違法だ」として県などに対し慰謝料など345万円の損害賠償を求めているものです。この訴えについて県警監察官室は、「訴状を見ていないのでコメントできないが、主張すべきことは主張していく」としています。この事故を巡っては、松山家庭裁判所が業務上過失傷害の罪に問われていた少年に「無罪」にあたる「不処分」を言い渡し、一方、検察審査会は、白バイを運転していた警察官に対して、「不起訴相当」の決定を下しています。

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