10月30日、世界的な北極冒険家が、夏季に北極点に向かう旅は温暖化の影響で今後不可能になるとの見方を示した。写真はグリーンランド北部で7月に撮影(2007年 ロイター/Jeff Shea) |
[オスロ 30日 ロイター] 世界的な北極冒険家ボルゲ・オウスランド氏(45)が30日、地球温暖化の影響で、夏季に氷河を渡って北極点に向かう旅は今後十数年で不可能になるとの見方を示した。
北極や南極でのスキーによる単独横断で知られる同氏は、今後数年のうちに北極点への旅を計画する場合については、カヤックの持参を推奨している。
さらに「私がこれまで行ってきた旅が、今後10─20年の間にできなくなると思うと少し不思議な感じがする。しかし、それはあり得ること」とコメントした。
これまでにも北極点への旅を数回行っている同氏は、1990年の北極点初到達時は周辺の氷の厚さが3メートルほどだったが、現在は当時と比べて30%薄くなっていると述べた。
米国の人工衛星によるデータからは、今年9月に北極地域の氷が過去にない収縮を記録したことが明らかになっている。
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