【ワシントン=藤井一明】輸入品の安全性の確保を巡り米議会と政府の対立が深まっている。民主党のペロシ下院議長は30日の記者会見で、政府の対応が不十分だとして消費者製品安全委員会(CPSC)のノード委員長代行の辞任を要求。政府側は議会の安全対策を盛り込んだ法案にブッシュ大統領の拒否権をちらつかせて対抗する構えだ。
CPSCは欠陥品から消費者を守る政府機関として1972年に発足、検査などを手がけてきた。塗料に有害な鉛を含む玩具が見つかるなど中国製品への不安が高まり、注目を集めている。ノード氏が議会証言で中国への対応をただす議員に対して「それは中国に聞いてください」と人を食った受け答えをして民主党の不満に火をつけた。(07:02)