愛知県津島市の市立小学校が通知表に「愛国心」を評価する項目を設けたのは、良心の自由を保障した憲法に違反し、精神的苦痛を受けたとして、市立小学校の男性教諭(42)が国と市、海部地区小中学校長会を相手取り、慰謝料10万円の支払いを求めた訴訟の判決が1日、名古屋地裁であり、田近年則裁判官は教諭の請求を棄却した。
田近裁判官は、教諭は評価項目があった02〜05年度の社会科を担当していないとして「利益が侵害されたといえない」と指摘。「項目は、児童の心の内面自体を評価しようというものではない」として、違憲性もないと述べた。