ドームやきものワールド
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【社会】電車内の痴漢で無罪 愛知県職員に名簡裁判決2007年11月1日 朝刊 JR中央線の電車内で女性の胸を触ったなどとして、愛知県迷惑防止条例違反(痴漢行為)の罪に問われた同県総務部の男性職員(43)に対する判決が三十一日、名古屋簡裁であった。山本正名裁判官は「被害女性の供述は信用できず、痴漢をしたという証拠はない」と述べ、無罪(求刑罰金五十万円)を言い渡した。 男性は昨年一月十三日朝、JR中央線の勝川−大曽根駅間の電車内で、当時二十二歳だった女性の太ももに自分の下半身を押し当てたり、胸を触ったりしたとして、昨年八月に起訴された。現行犯逮捕された直後は事実を認めていたが、公判では無罪を主張していた。 山本裁判官は「男性の股(こ)間と女性の太ももの高さには十六センチの差があった」として押し当ての事実を否定。胸を触った行為も「一瞬のすれ違いで当たったにすぎず故意はない」と述べた。 また、検察側立証の柱となった被害女性の供述を「推測を記憶に取り込んで誇張した」と指摘した上で「警察官は供述から犯人を男性と決めつけ、客観的な裏付けを怠った。男性が一時的に事実を認めたのは『認めれば罰金で済む。職場には言わない』という誘導や強圧的な取り調べがあったため」と批判した。 判決言い渡しは三時間に及んだ。男性は判決後「正しい判断に感謝する。捜査機関がえん罪に気付いたら『引き返す勇気』を持ってほしい」とコメントした。 名古屋地検の津熊寅雄次席検事の話 意外な判決だ。上級庁と協議して適切に対応したい。
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