社会保障審議会医療部会(部会長=鴨下重彦・国立国際医療センター名誉総長)は10月31日、来年4月に実施する診療報酬改定の基本方針案を巡り意見交換した。全国自治体病院協議会会長の小山田惠委員は、厚労省が提出した資料の中で、病院勤務医の勤務時間(1週間)を「平均48時間」と記載されている点について、同省による実態調査の結果と異なる点を指摘。「ごまかしがある」などと批判し、修正を求めた。同省は、11月22日に開く次の部会に修正版を提出する。
小山田委員が修正を求めたのは、厚労省が提出した資料「病院勤務医の負担に係る問題について(まとめ)」の記載内容。
資料では、診療所と病院の勤務医の勤務状況を比較するため、診療所勤務医の勤務時間を「平均40時間/週 弱」、病院勤務医の勤務時間を「平均48時間/週」とそれぞれ記載した。しかし、同省が昨年公表した実態調査では、勤務医が病院に入ってから出るまでの勤務時間(1週間)が「平均63.3時間」に達することが明らかになっている。
小山田委員は、今回の資料の中身を「大きなごまかしがある」などと強く批判し、実態調査の結果と同じ「63.3時間」に修正するよう要求。厚労省もこれに応じた。
同省の説明によれば、今回の「勤務時間」は、実態調査の「勤務時間」(滞在時間)から休憩や自己研修、研究などの時間を差し引いて算出したため、両者に差が生じた。同じ日に提出した別の資料では、休憩時間などを含めた平均滞在時間(1週間)を合計「63.3時間」としていた。
更新:2007/11/01 キャリアブレイン
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