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明かされる「ワンマン社長」の隠し部屋 (1/2ページ)
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バーカウンター、隠し部屋、サウナ…。英会話学校最大手「NOVA」が入る大阪・難波のオフィスビル20階で30日、猿橋(さはし)望前社長(56)の「社長室」が公開された。少なくとも約400億円の前払い受講料の返還の目途が立たず、外国人講師らの約40億円の未払い賃金も支払われないNOVAの現状にそぐわない、一流ホテルのスウィートルームのような豪華な空間。「企業私物化の象徴だ」。保全管理人の弁護士は厳しい言葉で言い放った。
保全管理人の東畠敏明弁護士らは30日の会見で、「超ワンマン」と称された猿橋前社長による会社を私物化した行動を次々と明らかにした。
猿橋前社長の所得は17年度で3億900万円だったが、ほぼ同時期の会社決算は31億円の赤字。「みんなが苦労しているときに高額報酬を取っていた。本当のオーナー経営者なら、従業員のためにお金を残してあげてほしかった」
会見では、猿橋前社長が所有する関連会社2社の株式が大量に売却されていた事実も明らかにされた。売却時期は、会社更生法による保全命令が出された26日前後。会社の窮状をよそに私腹を肥やしたと受け取れる行動に、東畠弁護士は「強い怒りを感じる。こうした資産が私どもに委ねられることを期待していたのだが」と語気を強めた。