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障害者平均工賃1万2千円 地域格差2倍の開き 厚労省

2007年10月31日18時34分

 厚生労働省は31日、全国の福祉施設で働く障害者の工賃についての初の調査結果を発表した。06年度の月額工賃は、全国平均で1万2222円だった。都道府県別では最高の高知と最低の大阪で約2倍の開きがあるなど、地域間の格差も浮き彫りになった。

 全国の法定の福祉施設を対象に調べ、ほぼ全数の4656施設が回答。このうち4473施設が労働法の適用外で、同じ類型の施設でも障害によって差があり、通所授産施設では、身体障害者施設が月額工賃1万9393円、知的障害者施設は1万1502円、精神障害者施設は1万2745円だった。

 都道府県別にみると、高知の平均工賃が1万6013円で、1万5000円台は北海道、岩手、石川、福井、滋賀、佐賀の6道県。一方、大阪の7989円をはじめ、青森、福島、茨城、奈良の計5府県で1万円を下回った。

 労働法の対象で、最低賃金が適用される就労継続支援事業所の月額賃金は10万1116円だった。

 政府は今年度から5年間で工賃を倍増する目標を掲げている。調査結果を踏まえて各都道府県は今年度中に倍増計画を策定し、施設ごとの工賃と目標工賃をホームページなどで公表する予定だ。

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