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国連、核軍縮決議を採択 イラン単独提案を非保有国支持

2007年10月31日12時20分

 イランが単独提案した核兵器保有国に軍縮を求める決議案が29日、国連総会第1委員会(軍縮・安全保障)で賛成多数(102)で採択された。日米を含む48カ国は「まずはイランが国連安全保障理事会決議に従うべきだ」などとして反対。11カ国が棄権した。総会で多数を占める非保有国の支持を背に、イランが「核を持つ国の責任」を突きつけた形だ。

 決議案はすべての核兵器保有国に対し軍縮に向けた具体的な手段をとるよう要求。核兵器の一方的放棄や、核能力についての透明性の確保、完全な核廃絶に向けた早期の取り組みなどを求めた。

 樽井澄夫・軍縮大使は記者会見で、内容には大きな問題はないとした上で、「そもそもイランが(決議案の内容を)守っていない。まずイランが守るべきだという政治的なバランスの判断だ」と反対の理由を説明した。

 委員会では同日、核廃絶を訴える日本主導の決議案も賛成165の多数で採択された。同様の決議は94年以降毎年採択されており、前年と同じ米国、北朝鮮、インドの3カ国が反対。前年は賛成したフランスを含む10カ国が棄権した。

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