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ホームズ彗星(17P/Holmes)の大増光

ホームズ彗星の3日間の変化画像

 
 ホームズ彗星(17P/Holmes)が大アウトバーストを起こしました。10月24日〜25日には約3等級の明るさとなり、肉眼でも見えるようになりました。
 10月29日現在、まだ2等台の明るさを保っています。

最新画像
 10月28日〜29日の3日間の変化

 

 ホームズ彗星(17P/Holmes)は、公転周期が約7年の短周期彗星です。今年5月に近日点(太陽からの距離:2.05天文単位)を通過し、2007年10月下旬現在、太陽から約2.4天文単位の距離に位置し、少しずつ遠ざかっています。地球からの距離は約1.6天文単位です。10月23日には、約17等の明るさで観測されていました。

 しかしその直後の10月24.067日(世界時)に、なんと8.4等と約9等も増光している姿が捉えられました。その後も急速に増光し、日本で夜を迎えた10月24.55日(世界時、日本時22時12分)には、約3.5等で観測されました。その後も日本各地で、さらに増光する彗星の様子が捉えられ、25日の(日本の)明け方には約2.9等と2等台に突入しました。
 増光は鈍ったとの情報もありますが、今後どう推移するかに注目が集まります。

 なお、この彗星は過去にも大バーストをした記録があります。この彗星が発見された1892年に4等まで増光しましたが、一般的な明るさよりも約12等増光したと推測されています。このときには、翌週には急速に減光し、約3等暗くなってしまったようです。

 増光当初の彗星に尾は見られず、肉眼では恒星状でした。望遠鏡で拡大すると、黄色っぽく輝くほぼ丸いコマが見られましたが、際立った構造などは見られませんでした。


追加情報(10月26日更新)
 大増光の翌日にあたる10月25日晩〜26日未明にかけては、三鷹では悪天のため、観測できませんでした。他の場所では2等台前半と、増光は鈍ったものの前夜よりは明るく観測されている模様です。

追加情報(10月29日更新)
 彗星像は徐々に拡散しており、28日明け方には肉眼で見てもうっすらと面積体であることがわかるようになってきました。双眼鏡では、ぼんやりとした丸い形が、また望遠鏡では、コマの構造がわかるようになってきています。29日未明現在も、2等台の光度を保っており、引き続き肉眼でよく見えます。


速報画像

国立天文台三鷹キャンパス内で撮影した彗星の像です。

10月24〜25日(増光当夜)

※当初、撮影日に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。

ホームズ彗星の画像

撮影日:2007年10月25日3時26分(日本時)
露出時間:42秒(ISO 200)
焦点距離:50mm F=4(中心部をトリミング)
カメラ:EOS Kiss DIGITAL
元画像(1.7MB) ※画像を利用される方へ

ホームズ彗星の画像

撮影日:2007年10月25日4時27分(日本時)
露出時間:20秒(ISO 100)
望遠鏡:50cm社会教育用公開望遠鏡
焦点距離:6030mm(F12)
カメラ:FinePix S3Pro
元画像(4.2MB) ※画像を利用される方へ

10月28〜29日

ホームズ彗星の画像

撮影日:2007年10月29日1時42分(日本時)
露出時間:20秒(ISO 400)
望遠鏡:5cm屈折望遠鏡
焦点距離:400mm(F8)(中心部をトリミング)
カメラ:EOS Kiss DIGITAL
※増光当夜(25日)の撮影と機材が異なります。視野のスケール(倍率)も異なりますので、ご注意ください。
元画像(2.0MB) ※画像を利用される方へ

3日間の変化(10月28〜29日)

ホームズ彗星の3日間の変化の画像

撮影日:2007年10月28日3時16分、10月29日1時42分、23時32分(日本時)
露出時間:20秒(ISO 400)
望遠鏡:5cm屈折望遠鏡
焦点距離:400mm(F8)(中心部をトリミング)
カメラ:EOS Kiss DIGITAL
画像を利用される方へ


光度観測結果(眼視観測)

観測者:福島英雄(普及室)


彗星の位置

ホームズ彗星の星図

ホームズ彗星の星図

※図はステラナビゲーター(AstroArts社)により作成しました。


関連情報

軌道要素(リンク)

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