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Ruby on Railsで作られたプロジェクト管理ツールredMineを使ってみよう!

第2回 環境構築/redMineのインストール・初期設定

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redMineのインストール・初期設定

続いて,redMineをインストールします。まずは,redMineのサイトから最新版のredMineをダウンロードしてきましょう。7月15日に,最新版の0.5.1がリリースされましたので,今回はそのバージョンを利用します。

1.ファイルの配置

ダウンロードしたredMine-0.5.1.tar.gzを解凍ソフトを使って解凍します。 解凍後,作成されたディレクトリを,実際に運用するディレクトリに移動します。 Linuxなどで解凍するときは以下のコマンドを入力しましょう。

> tar zxvf <filename>

2.データベースの作成

先ほどインストールしたMySQLにdatabaseを作成しましょう。今回は例にならってredmineという名前のdatabaseを作成します(※4)。MySQLにログインして,以下のコマンドを入力します。

mysql> create database redmine;
※4
作成するデータベース名は,redmineでなくても構いません。次のステップで設定するconfigファイルの値と同期が取れていれば良いです。

3.データベースに関する設定

データベースの設定ファイルを編集します。configフォルダの中のdatabase.yml.exampleファイルをdatabase.ymlにリネームします。リネーム後のファイルを開き,production:部分のDBの設定を編集して保存します。

production:
  adapter: mysql      # mysql 以外のDBを利用する場合はここの値も変更します。
  database: redmine   # 2で作成したデータベース名と合わせます。
  host: localhost     # DBが同一サーバ内の場合はlocalhostのままで構いません。
  username: username  # 上記DB へアクセスするユーザです。(※5)
  password: password  # 上記ユーザのパスワードです。(※6
※5,6
ユーザとパスワードは,適宜環境に合わせて修正します。

4.テーブルの作成

続いて,DBにテーブル等を作成します。コマンドプロンプトで,アプリケーションのメインディレクトリ(app,components等のフォルダがある場所)へ移動し,下記コマンドを入力します。

> rake db:migrate RAILS_ENV="production"

これで,db/migrate フォルダ以下のスクリプトが順次実行され,DBにテーブルが作成されます。

5.初期データをセット

DBの作成が終わったら,今度はデータを作成します。先ほどのコマンドに続けて以下のコマンドを入力しましょう。

> rake load_default_data RAILS_ENV="production"

このコマンドを入力すると,以下のメッセージが表示されます。

Select language: bg, de, en, es, fr, it, ja, nl, pt, pt-br, sv, zh [en] 

デフォルトの言語を何にするかを聞かれていますので,jaと入力して[Enter]キーを押下します。これでDBへデータが登録されました。今後の設定変更は画面から行っていきます。

6.メールサーバの設定

configフォルダのenviroment.rbファイルの中にメールサーバの設定を行う部分があります。onfig.action_mailer.smtp_settings:という記述の部分がメールサーバの設定になりますので,それぞれ適切な値を設定してください。また,メールの機能を利用しない場合は,以下の値をfalseに指定しておくと良いです。

config.action_mailer.perform_deliveries:

7.Webサーバの起動

最後にWEBrick web serverを起動します。

> ruby script/server -e production

このコマンドでサーバは起動します。デフォルトで3000番のポートを利用することになっていますので,別のポートを指定したい場合は,-p(ポート番号)オプションで指定することができます。例えば,3001番ボートを指定するときは,以下のように入力します。

> ruby script/server -e production   -p 3001

さて,これでredMineが起動したので,下記のアドレスへアクセスしてみましょう(※7)。

http://localhost:3000/

下記のような画面が表示されるはずです。

初期起動時のredMine

初期起動時のredMine

※7
それぞれのホスト名・ポート番号に応じてURLは書き換えてください。

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著者プロフィール

栗栖義臣(くりすよしおみ)

TIS株式会社 主任。鹿児島県出身。大阪大学大学院工学研究科にて原子力工学を専攻。卒業後,TISで主にJavaの開発案件に携わる。 SUN × Recruit主催のmash up award 2ndにて「サグール賞」「きざし賞」「特別賞」を受賞(asso-ball.networdarium.net)。ブログは「でぃべろっぱーず・さいど」。

URLhttp://dev.chrisryu.com/

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