
嫉妬が同級生に硫酸を撒かせる:18才に死刑判決
2003-11-03 の記事
原文(中国語)
彼女のその後 (2004/03/30)

事件前の張静

事件後 (クリックで拡大。グロ注意。)
活発で可愛くとても明るかった彼女がいなくなりました。
張静の顔、首の傷は三回の皮膚移植手術を経てだんだん良くなりつつありますが、彼女と家族達の心の傷は逆に深くなってゆきました。
河南省信陽市358高校3年生馬娟は同級生の成績に嫉妬し、なんと硫酸を買ってきて、夜中に熟睡してる張静の・・。
今年10月14日、硫酸を掛けた馬娟の一審判決は死刑となり、政治権利は終審剥奪と・・。
一杯の硫酸
その悪夢は未明に突然訪れる
信陽市358高校高校3年生1班409室の女生徒たちは2003年1月21日のあの未明の事は悪夢に間違いないと言う。
当日夜2時頃、ぐっすり寝ていた8名の女性たちは、突然の叫び声で目を覚ましました。
この叫び声は入り口近くのベッドの1段目で寝ていた張静が発したものです。彼女と同じ布団で寝ていた晶晶(当時未成年・仮名)は、張静が悪い夢でも見たのかと思いました。
すぐに手を伸ばしてテーブルの上のライターを探ると、何故か手をやけどしたような感じを受けました。
彼女はライターでろうそくに火を付けると、仲の良い友だちの張静は既に起きあがっているのに気が付きました。
張静はとても痛がっていて、綺麗な顔が突然黒く変色し、水泡が発生していて、だんだん恐ろしくなってきました。
寝室の洗面器には水があり、張静はすぐに顔を洗いに行きました。晶晶も一緒に自分のやけどした手を洗いました。
このとき、張静の顔は更に醜くなっていました。彼女は何かを感じ、ベッドへ戻って鏡を探しました。
晶晶の反応はとても早く(機転をきかせて)、鏡を奪い、その後外へ出て人を呼びました。
一種の見解
犯人は人違いをした
このとき同じ寝室の女性とは次々に起き、張静の様子を目にし、みんな驚きました。:ある人が意図的に硫酸を悪用して顔を焼いた!
救命のため、みんなは張静を引き起こし、すぐに外へ出て、救急センターへ電話をしました。
救急車は鋭いサイレンを轟かせながらやって来て、すぐに病院へ向かいました。
病院では張静の顔はすっかり変わっていました。
先生や同級生が彼女の元へ訪れましたが、彼女の以前の面影が無くなった醜い顔を悲惨で見ていられませんでした。
張静と同じベッドの友だち晶晶は左手を硫酸で焼かれました。幸いなことに彼女は軽傷でした。
この事件が発生した後、女性宿舎は混乱していました。実は硫酸で攻撃されたのは晶晶のベッドだったのです。
怪我をさせられた張静は他の班(高校3年生2班)の学生で、犯人が怪我をさせようと思ったのは晶晶であり、張静は身代わりになったに過ぎないのではないかといううわさ話が流れていました。
一つの疑問
彼女は誰にやられたのか
学校関係者はすぐに公安局へ報告しました。公安局は対策部を358学校内に設け調査を開始しました。
警察関係者は晶晶について、横川県出身で、いつも成績は優秀、人付き合いも良く、悪い習慣や悪い趣味は無い事、
張静は民権県出身、信陽市で仕事をする父親の関係で、信陽市のこの学校へ通学、学校の成績は晶晶よりも悪いが、作文の成績は良く、勤勉であるなどを把握しました。
二人は高校1年生の時に知り合い、高校3年生の時に大変仲が良くなりました。
張静は晶晶に教えてもらうのが好きでした。ある寒い日には防寒のためと、晶晶に教えてもらうのに便利なように、元々別々の寝室に住んでいた張静は頻繁に晶晶の部屋に泊まりに来ました。
二人は仇同士と言う関係ではありませんでした。
一般的に故意に他人の顔を傷つける事件は報復・仕返しのためである。
しかし張静と晶晶のような普通の女子高校生が一体どんな人の罪を受けなければならないのか?
誰が鬼のように女の子へ毒を盛ったのか?
担当者はここ数日手がかりを見付けられず、学生達の調査を続けるしかありませんでした。
一つの話
犯人がついに明らかに
3日後1人の生徒が手がかりをもたらしました。
晶晶と同じ班の1人の女子学生は、1・21事件が起こった次の日の午後の高校三年生の試験が終わった後、同級生の馬娟に学校正面門東側の林へ呼び出されました。
馬娟は「もしある人に刃物で脅されながら、貴方にあることを手伝って欲しい、もし手伝わないのならば貴方の家族を全員殺す、もし手伝ってくれるのならば仲の悪い友だちに怪我をさせたい。」
と聞かれたら貴方はどうする?と女子学生に聞いてきました。この学生は手伝うと答えました。
馬娟が更に「張静の事件は全て知っている。」と言うのを聞きこの生徒は大変驚きました。
馬娟は続けて「この事件の何日か前、1人の覆面の男子学生に刃物で脅され、彼に私に409室の彼が隠れることが出来る場所を探させられた。彼はずっと私のベッドの下にいて、あの日あの事件を起こした。」
馬娟の話は聞いたところとても妙であり、つじつまが合わない。
担当者はすぐに馬娟に問いただした。彼女は「あの話は自分でねつ造しました。本当の犯人は私です。」と罪を認めました。
少し思いとどまった
硫酸は水で薄められた
馬娟は正直に自供しました。
2003年1月20日の午後、信陽市民権大道の化学用品店で8元(120円)の硫酸を買い学校へ持って帰りました。
自分の寝室の鍵が掛かっているのを確認して共同洗面台の下に硫酸を隠しました。
高校三年生の馬娟は既に硫酸の腐食性を十分理解していました。
将来の最悪の結果を恐れたかもしれません。彼女は硫酸の瓶のふたを開け自分の水筒の中へ注ぎ水を少し加えて薄めました。
彼女は機会を伺いこの硫酸を晶晶の耳に掛けて晶晶を思い知らそうとおもいました。
当日の午後、晶晶の寝ている場所を知らない馬娟は409号室へ行きました。彼女は部屋の鍵が壊れ掛かっているのに気づき、密かに喜んだのでした。
一つの考え
邪悪な欲望が生まれた
夜が来た。馬娟は早めに寝ました。夜中2時頃、彼女は硫酸を白いコップへ入れ、409号室へまっすぐ向かいます。
409号室はのドアはたまたま鍵が開いていて、彼女が少し押すとドアは開きました。
馬娟が晶晶のベッドの前へ行ったとき、寝ているはずの1人の学生が寝言を言いました。
誰かに見つかってしまったのかと馬娟は驚いたのでした。
晶晶と張静が同じベッドで寝ていることを知った馬娟は慌てました。硫酸を1人の顔に掛け、すぐに逃げました。
後ろから張静の叫び声が聞こえてきたのを聞き、馬娟は間違えて張静に硫酸を掛けてしまったことを知りました。
自分は張静に恨みはないのに彼女を傷つけてしまった!馬娟はこっそり自分の寝室へ戻りました。
外の騒ぎ声がだんだん大きくなってきて、彼女は怖くなってきました。
18才の馬娟を硫酸を人に掛けて容姿を破壊するというこんなにあくどい報復手段に駆り立てたのは一体どんな憎しみなのか?
担当者は馬娟の「晶晶は割と頭が良くて、自分よりも勉強できる」と言う動機に呆れ果てた。
馬娟は更に「この班では先生は成績で席順を決める。晶晶は成績がよいので先生は彼女の席を前にした。
自分の成績は良くないので、後ろの席になってしまい、晶晶と話をすると自分のプライドが傷ついた。
私は晶晶に対して怒った。1月20日はまた試験があり、私はプレッシャーを感じていた。
そこで晶晶の勉強時間を遅らせる方法を思いついた。こうすることで自分も満足するし、
晶晶との成績が大きく離れることも避けられる。何度も考えて硫酸を掛ける事を選んだ。」こう解釈した。
担当者と馬娟の先生、同級生は当時の彼女の心境を知りました。どうして良いのか分からない心境です。
一家の家族
ここから深い溝に陥る
時間は苦しみの中で静かに流れてゆきます。
被害者の顔、首の傷は三回の皮膚移植手術を経てだんだん良くなってきました。
しかし彼女と家族達の心の傷は更に深くなってゆきました。
昔は活発で可愛くとても明るかった彼女がいなくなりました。
彼女の左耳は無くなり、耳の穴は閉じています。
目の傷跡は痙攣しています。左目瞼は裏返り?、目を大きく開けることは出来ません、また閉めることも出来ず、視力は低下しています。
鼻は激しく損傷しており右の鼻の穴は縮小、左の鼻の穴は閉じています。呼吸困難で、呼吸器に頼って呼吸しています。
口の傷跡も痙攣しています。口を開けることは出来ず、ごく小さなものしか食べることが出来ません。
現在の彼女は顔、頭全てに傷があり見るに耐えられない。
今年の5月医療機関は張静のやけどの状態を重傷(2級)と判定しました。
家族は張静に鏡を使わせることをためらいます。しかし敏感な彼女は自分の状態を知っています。
悲しみの余り毎日泣いています。以前はあんなに良い子だったのに、起こりっぽくなってきました。
苦しみから逃れるために張静は何度も自殺しようとし、身内は彼女から半歩たりとも離れる事が出来ません。
80才のおばあちゃんはあんなに美しい孫娘があんなに怖い姿に変わる様子を見て床に伏してしまいました。
娘の治療のため張静の父は奔走し、田んぼは放ったままになっている。
幸せは一瞬で罪のない家庭から離れていきました。
一つの道理
競争は勤勉であること
刑務所の高い壁の中で凶悪犯馬娟はやっと1つの道理を理解します。
競争とは即ち勤勉、努力、負け惜しみしないこと等の向上心であることを。
被告人は他人を嫉妬し、硫酸を利用し、1人に深刻な障害を与え、もう1人に軽微なけがを与えた。
犯罪の手段は残忍であり結果は非常に深刻である。この行いは既に意図的な傷害事件である。
今年の10月14日、裁判所は以上の判断により被告人馬娟を死刑及び政治権利を終審剥奪としました。
彼女のその後 (2004/03/30)
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