◇出荷数量、ルート確認
畜産・食品加工会社「日本畜産」(本社・福山市瀬戸町地頭分)が製造した「鹿児島黒毛和牛コロッケ」の原材料に、他県産の黒毛和牛や自社で飼育した国産牛の肉などを使っていた問題で、福山市と県、中四国農政局は24日、JAS(日本農林規格)法違反の疑いで、同社引野工場(同市引野町)を合同で立ち入り調査した。
コロッケは同工場で03年ごろから生産。大阪府や兵庫県などに出荷されてきたが、取引先のスーパーが今月行った自主検査で、ホルスタイン牛や交雑種の肉が使われている可能性が高いことが分かった。同社は16日に製造を止め、市に混入の事実を届け出。22日、報告書を市に提出している。
調査は、市農業振興課と市保健所、県地域事務所農村振興課、広島農政事務所が実施。担当者9人が小林茂之社長らの立ち会いのもと、コロッケの生産数量や出荷先、流通ルートなどを伝票で確認し、法令違反にあたるかどうかを調べた。25日以降も調査を継続する。【藤田宰司】
毎日新聞 2007年10月25日