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突撃・妊娠事情 つわり奮闘記/2 /山口

 ◇無力感がいらだちに…

 4月半ば。統一地方選の準備で帰りの遅い日が続いた。帰途につくと、トイレの前で妻がうずくまっている。背中をさすると「触らないで」とにべもない。「こっちも疲れてるのに」と心でつぶやき、険悪な空気が流れた。

 月末の晩、散らかった部屋に小言を言ったのを口火に、ついに口論が爆発。「においに耐え、せめて夕食だけはと支度しても帰りは深夜。つわりでしんどいのに怠けているみたいに言うなんて、思いやりはないの」と訴える妻。「できる限り協力しているじゃないか」と私も意固地になった。

 その日は、分かり合えず決裂。とはいえ、私にも罪悪感はある。が、掛ける言葉が見つからない。「どうにかせねば」と焦る気持ちがいら立ちになり、口論になると「しょうがないじゃないか」と壁を作ってしまった。忙しい時ほど、コミュニケーションは大切なのである。<イラスト・岩田純さん>

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 ■ズバリ解説!

 ◇夫婦で守る3カ条--臨床心理士の木谷秀勝・山口大准教授

 初産のつわりは本当につらいものです。自分の体が自分のものでなくなる感覚のようで「どうしてもらいたいか」も見失ってしまう。そんな時、夫婦で守る3カ条。

 (1)「つ」くれる料理と食べたい料理を伝え合う。食べたくても作れない時は選手交代。スーパーには総菜という強い味方もいる。この時期だけは帰宅時刻をきちんと連絡しよう。短時間ならにおいに我慢もできるかも。

 (2)「わ」かったふりはしない。結婚してもあくまで夫婦は別人。この感覚の違いを意識し、互いに言葉で確認しながら子育てすることが大切。

 (3)「り」っぱなパパになろうとしない。妊婦にはかないません。外でのストレスは家庭に持ち込まないように。

〔山口東版〕

毎日新聞 2007年10月30日

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