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“日本一危ない国宝”3人限定で60年ぶり公開

10月29日22時49分配信 産経新聞


 鳥取県三朝(みささ)町の国宝「投入(なげいれ)堂」で11月中旬の1日だけ約60年ぶりの一般拝観があり、開山1300年記念の大修復を昨年終えた堂内での落慶法要に合わせ長く立ち入りを禁じていた“日本一危ない国宝”を3人限定で公開する。100倍以上の超難関を突破した拝観者は「思い入れのある全国の多くの方を代表して参列したい」と話している。

 投入堂は標高約470メートルの断崖(だんがい)の岩窟内に建立された三徳山三仏寺(みとくさんさんぶつじ)の奥院。慶雲3(706)年、修験道の開祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が法力で投げ入れたと伝えられる。宗教上、民間人は入れない厳格な場所だが規制のなかった戦前は勝手に入堂。約60年前に危険防止や文化財保護のため岩場の前に柵(さく)が設置され、現在は行者道からその姿を眺めることしかできない。

 今回は約90年ぶりとなった昨年の大修復を終えた法要を営む機会に、以前からの熱望に応えて一般拝観を企画。強度の関係で3人に限っての公募となったが、全国から約340人の応募があり、拝観への思いをつづった作文などをもとに今年還暦を迎えた広島市南区の飲食店経営、岩島美枝子さん(60)と横浜市保土ヶ谷区の大学院生の男性(30)、札幌市中央区の女性(29)を選んだ。

 三仏寺では混雑防止のため拝観日は未公表だが、当日、3人はわらじに作務衣(さむえ)姿で、登山専門家の指導のもと難所に挑む。安全対策のための命綱を付けて岩場二十数メートルをロッククライミングのように登って裏側から堂内に入り、三仏寺など山内4寺の住職と法要に臨むという。

 応募の作文で、4年前20年ぶりに家族で三徳山に登った感激をつづった岩島さんは「法要に参列し、今まで生かせていただいたことに感謝し、残りの人生を考えることができたら幸せです」と話している。

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最終更新:10月29日22時49分

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