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10/29-12:18--療養病床３分の２に　県「地域ケア構想」大枠　11年度末までに

　介護サービスが必要な高齢者が施設や在宅で適切な療養生活を送れるような体制づくりに向け、岡山県が策定作業を進めている「地域ケア体制整備構想」の大枠がまとまった。慢性の持病を抱えて長期療養が必要な患者のための療養病床は、１１年度末までに県内で現在の３分の２に削減する方針が盛り込まれた。 　削減数は、８月１日時点で実施した療養病床を持つ医療機関へのアンケート調査（１４４施設のうち１３９施設が回答）を基に算出。県内５５２２床（４月１日現在）の療養病床を、１１年度末までにおよそ３分の２の３６４９床へと、段階的に再編する。 　医療圏域別では、岡山、玉野市などの県南東部が１４７１床で２５・６％減、倉敷、笠岡市などの県南西部が１２２０床で４１・９％減。高梁・新見が２４６床で２９・７％減、真庭が１４９床で４４・４％減、津山・勝英が５６３床で３３・９％減となる。 　療養病床削減は国の方針に基づくもので、医療費の伸び抑制などが目的。全国の療養病床３８万床（０５年）のうち、医療保険適用型２５万床を１５万床に減らし、介護保険適用型１１万床は全廃する。 　介護型の受け皿として、老人保健施設などへの転換を想定している。 　県のアンケート調査では、病床数ベースで回答した５４５３床のうち、５２・４％に当たる２８５５床が、療養病床としての存続を希望。８４５床（１５・５％）は未定だった。 　このほか、地域ケア体制の今後の在り方について「後期高齢者（７５歳以上）、単独世帯の高齢者の割合が増加することが見込まれ、介護、在宅医療サービスがそれぞれの地域で過不足なく提供できる基盤整備が必要」と指摘している。 　同構想は、来年度に策定を予定している３年間の「第４期介護保険事業支援計画」への橋渡し的役割を果たし、内容は同計画にも反映される。 　また、同支援計画と今年度策定中の医療費適正化計画との間で、療養病床再編に関する内容の整合性も図る。 　県は関係者からの意見聴取やパブリックコメントなどを経て、来年１月までの構想策定を目指す。

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