第八管区海上保安本部(舞鶴市)は29日、原子力発電所がある島根半島周辺での不審船を想定した総合訓練を、鳥取県美保湾で行った。自治体などと広域的に連携し、地域ぐるみの危機管理体制を築くのが目的。
5月に京都府と福井、兵庫、鳥取、島根の五府県と海上自衛隊舞鶴地方総監部、八管が発足させた「日本海西部沿岸府県・危機管理関係機関連絡会議」の活動の一環で、9月には若狭湾で同様の訓練を行っている。今回も各自治体に加え、中国電力島根原子力発電所など16機関が参加した。
参加機関から250人、八管や水産庁などから巡視船など九隻が出動した。停船命令に応じずジグザグ航行する不審船役の巡視船に対し、巡視船が威嚇射撃(空砲)するなど実戦さながらの訓練を展開し、不審船に乗り込んだ海上保安官が乗組員を取り押さえた。
海上訓練と並行し、危機連絡会議の枠組みを活用して各府県、発電所などに情報を提供する訓練も行った。
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