緊急医師派遣、新たに2病院に

 厚生労働省は10月29日、地域医療支援中央会議(座長=久道茂・宮城県対がん協会会長)を開き、今年5月に政府・与党が取りまとめた「緊急医師確保対策」に基づく第2回目の医師派遣として、市立根室病院(同根室市、199床)など2病院に対して派遣することを決めた。

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緊急医師派遣、第一陣に6病院

 今回、緊急臨時的に医師を派遣することが決まったのは市立根室病院と留萌市立病院(北海道留萌市、350床)の計2病院。
 厚労省はこのほか、医師の派遣を要請していた那智勝浦町立温泉病院(和歌山県那智勝浦町、150床)に対し、近畿大医学部(東大阪市)が同月1日から6カ月間の予定で、内科医1人を既に派遣していると報告した==。

 今年6月に医師派遣した第1陣の6病院と合わせると、同会義による緊急医師確保対策に基づく医師の派遣先は8施設目、報告事例を合わせると計9施設目になる。

 市立根室病院には、緊急医師確保対策を受けて同省が実施する「ドクタープール」事業に応募した産婦人科医を2008年4月から6カ月程度にわたって派遣する。
 同病院は当初、市内唯一の病院としてお産に対応していたが、昨年9月以降は常勤医の確保が困難なためお産への対応が困難な状態にあるといい、緊急に派遣する必要があると判断した。

 一方、留萌市立病院には11月から5カ月間をめどに、全国自治体病院協議会傘下の市立旭川病院(旭川市)が循環器科の医師1人を週2回程度派遣する。
 同病院は循環器科医のほか脳外科医と外科医の派遣も要請していたが、現在は循環器科医1人でカバーせざるを得ない状況にあるため、優先して派遣を決めた。

■岩手など3県にアドバイザー派遣へ
 この日の会議では、岩手・和歌山・大分各県に地域医療アドバイザー1人ずつを派遣することも決まった。
 地域医療アドバイザーの派遣は、医療確保支援策の一環として同省が今年度から実施する新規事業。都道府県の要請を受けて、医師確保などの取り組みを支援する。
 岩手県に対しては、気仙沼・宮古両医療圏での医師確保や医療機能の拠点化などについて、とやまPET医療健康センターの舘野政也理事長が助言する。


更新:2007/10/30   キャリアブレイン

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