１２月大歌舞伎の成功祈願を行った中村勘三郎＝東京・浜町の水天宮
歌舞伎俳優・中村勘三郎（５２）が２８日、東京・浜町の水天宮で「十二月大歌舞伎」（東京・歌舞伎座＝２〜２６日）の成功祈願を行った。
出し物の一つ『水天宮利生深川 筆屋幸兵衛（すいてんぐうめぐみのふかがわ ふでやこうべえ）』にちなんで同所を訪れた勘三郎は「父（十七代目中村勘三郎）の当たり役中の当たり役。いつかやりたい、と思い続けてきて満を持してやります」と宣言した。
父の先代勘三郎が昭和５５年に上演した際に「好江（夫人）が（弟の中村）福助の送り迎えに来てて、結婚するならこの人だと思った」と見初めたエピソードを披露。「オフクロに紹介したら初めて僕をほめてくれたけど、３日後にオフクロは倒れてしまった。うれしいこと、悲しいことが一緒になって万感こもる芝居になりますね」と、しみじみと話した。