ここから本文エリア 東大阪市長に野田氏が初当選 不信任の共産市長3選阻む2007年10月28日 議会から不信任決議を受けて共産党員市長が失職を選択した大阪府東大阪市で28日、出直し市長選が投開票され、無所属新顔の前市議会議長、野田義和氏(50)=自民、公明推薦=が、いずれも無所属で前市長の長尾淳三氏(55)=共産推薦、新社会支持=と、元自民府議の西野茂氏(64)を破り、初当選を果たした。長尾氏は就任1年2カ月の9月議会で可決された不信任を「道理がない」と訴えたが、無党派層に支持を広げられず、人口50万人以上の市では唯一だった共産党員市長の3回目の当選はならなかった。投票率は42.06%(前回36.03%)だった。
前回、自民を離党して立候補した西野氏が今回も出て保守が分裂。野田氏は厳しい戦いを強いられた。 その中で、「財源の裏付けがなく、共産市政では何もできない。市政が停滞するばかりだ」と長尾市政を非難し、行財政改革が急務と訴えた。また、組織票を手堅くまとめ、公明・創価学会の力強い後押しも受けて共産批判票を取り込んだ。 長尾氏が不信任の是非を最大の争点と位置づけ、失職直後の9月23日にあった任期満了に伴う市議選前から市長選をにらんで街頭に立ち続けたのに対し、野田氏の立候補表明は今月9日と出遅れた。選挙序盤は全市的な知名度で劣っていた。 しかし、国会議員を次々に東大阪入りさせるという自民、公明の国政選挙並みの態勢に支えられ、劣勢を挽回(ばんかい)。訴え続けた「共産からの市政奪回」を実現した。 長尾氏は、98年に詐欺罪などで起訴された市長の辞職に伴う出直し選挙で初当選。4年後に敗れ、昨年7月に返り咲いたが、9月議会で圧倒的多数を占める自民、公明などから突きつけられた不信任決議を受けて失職を選んだ。今回の市長選は、統一地方選、参院選、市議選と続いた「選挙疲れ」の中でいまひとつ盛り上がりに欠け、無党派層の後押しがなかったのが響いた。 PR情報関西ニュース
|
ここから広告です 広告終わり お知らせ関西の企画特集関西の特集
朝日新聞社から |