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2007年10月29日
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「救急適切に利用を」県医師会館で救急医療フォーラム

2007/10/29


救急医療について幅広い議論が交わされたフォーラム=神戸市中央区磯上通六、県医師会館

 県内の救急医療の現状や問題点を話し合うフォーラム「救急医療のかかり方教えます」が、このほど、神戸市中央区磯上通六の県医師会館であった。救急車の出動が増加する一方、搬送患者の多くが緊急性の低い「軽症」であることなどが報告された。また加古川市の事件で女児がこども病院(神戸市)に搬送されたことが問題提起され、「東播磨地域に救命救急センターがないことが問題」との指摘があった。(今泉欣也)

 県救急医療研究会の主催。医師不足や偏在化が深刻な中、問題解決には行政や県民も巻き込んだ議論が欠かせないとして、初めて一般公開する形で企画した。

 フォーラムは、北消防団有馬支団の寸劇に続いて、消防や救急医療機関などを代表する形で、関係者が利用しやすい救急システムや病気やけがの対処法を語った。

 尼崎市消防局の河本博志・消防防災課長補佐は、救急搬送の増加に伴い遠方しか出動できないことが日常化していると指摘。「適切利用を広めないと重症者への対応が遅れかねない」と訴えた。

 公立豊岡病院但馬救命救急センターの倉橋卓男・副センター長は、夜間の受診増で当直の医師がほとんど休めず、翌日の診療に入るという現状を説明。「過酷な勤務実態を知ってほしい。小児救急医療電話相談(#8000)も利用して」と呼びかけた。

 総合討論では「救急通報すべきケースを具体的に紹介することも大事」「各地の総合病院にも救急専門医の配置を」などの意見や提言があった。


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