めだかのことを知らない人の為のめだか小辞典です
もちろん、知っている人もご覧ください(でも、もう知っていることばかりかも?)
我が家のめだか紹介も兼ねてます(写真はみんな我が家の子です♪)
飼育方法について知りたい方は、『めだかの飼い方・増やし方』を、
めだかの写真をもっと見たい!という方は『ベストショット写真館(種類別)』を
ご覧くださいませ
(2004年11月21日更新)
■めだか■
学術名:Oryzias latipes
卵生の淡水魚で体長は3〜4cm(成魚)。田んぼや池、流れの緩やかな川などに生息する。
寿命は、一般に二夏一冬といわれるが、飼育環境がよければ2〜3年、稀に4,5年生きるものもいるらしい。
昔は日本中どこの地域でも見られたが、最近は自然環境の変化や外来種による駆逐、捕食などで、絶滅の危機に陥っている。(1998年環境庁により、『絶滅危惧種第二類』に指定された。)
■オス・メスの違い■
一番区別がつきやすいのは、背ビレ(赤丸印上)と尻ビレ(下)である。オスは、メスに比べて尻ビレが大きく、平行四辺形のような形をしている。また、背ビレと尻ビレに切れ込みが入っている。
メスは卵を産むようになるとお腹が膨らんでくるので、これで見分けることもできる。
とはいうものの、それぞれ個体差がある(太っているオスや尻ビレの大きいメスなどもいる)ので、上記の特徴のみで見分けられないこともある。また、子どもの頃は見分けが付き難い。
■めだかの種類(概論)■
日本に昔からいるめだかは『黒めだか』である。この黒めだかから出た突然変異を人間の手で増やし、固定化(子や孫の代まで、その種類が出るようにすること)することで、新しい種類のめだかが誕生している。
江戸時代頃、黒めだかの突然変異ででた緋色(オレンジ色)のめだかが固定化され、『緋めだか』になった。最近では更に白や青などのめだかが登場し、一般的に親しまれるようになってきた。
まだまだ珍しい種でいえば、真っ黒で保護色機能のないピュアブラックや、黄金、スカイブルーなど、ブリーダーによって様々なカラーめだかが今日も生み出されている。
時々動物には色素細胞のほとんど無い個体が生まれてくることがある。よく知られている白蛇や、ホワイトタイガーなどがこれで、『アルビノ』と呼ばれている。めだかにも『アルビノ』がいて、他の動物のアルビノと同様、体が白っぽく、眼球は血液が透けて見えるため、赤い。
元々は奇形であるが人間の好みに合った為、固定化されたものもある。『だるま(縮み、バルーン)めだか』や、『光(ホタル)めだか』などがそれである。
だるまめだかは、背骨を形成する骨が短く、金魚のような体型である。短さの度合いによって、だるま、半だるま等に分けられる。
光めだかは、お腹側のウロコやヒレが背中側にも発生したもので、背中のウロコの一部が光る。といっても、常時光っているのではなく、角度によってキラッと反射する感じである。
上に挙げためだか達をかけ合せることで、アルビノだるまめだか、光だるまめだか等の珍しいめだかを生み出すことができる。
今までのめだかとは全く違なる新しい品種も生まれている。従来の品種を掛け合わせている内に生まれた突然変異を固定化したもので、広島さつきセンターの『ピュアブラックめだか』や『黄金めだか』などが比較的よく知られている。
遺伝子操作で生み出されためだかもいる。『蛍光めだか』がこれで、『発光クラゲ』のタンパク質をめだかに組み込んだものである。
ごく最近になって遺伝子操作された生物の流通を規制する法律が出来たので、今後遺伝子組替めだかを一般に見る機会はほとんど無いだろう。しかし研究機関等では、研究目的で今後も様々な種類のめだかが生み出されると予想される。
以下、種類別に写真を交えて紹介しているので、ご一読いただきたい。
■黒めだか■
『茶めだか』とも呼ばれる。以前、この項に「天然のめだかのこと」と書いたが、それは間違い。天然も、養殖も、混血だが黒めだかのような色をしているめだかも全て『黒めだか』と呼ばれているようだ。
天然の黒めだかは地域単位で遺伝子が違うので、他の地域の黒めだかと混血してはならない。当然、他の飼育種との混血も避けなければならない。その為増やして元の地域に返す目的以外で、持ち帰るべきではない。
ペットショップ等で売られている黒めだかの多くは、雑多な血が混じっている。特に緋めだかとの混血であることが多い。従って、子どもに緋めだかがでることも多い。体色も天然物とは少し異なるかもしれない。
写真の黒めだかは、両方我が家で生まれた雑種である。
左側が、本来の黒めだかに近い。保護色で場所によって色が多少変化する。
右側の写真の黒めだかは、両親が黒(っぽい)めだかだったにもかかわらず、兄弟に緋、白、青がいる。様々な血が混じりに混じって、体色遺伝子が崩壊しているようだ。保護色の機能も持っていない。
■緋、白めだか■
写真左が緋めだか、右が白めだか。
緋白共、ペットショップなどでよく売られており、ポピュラーである。
緋めだかは歴史が古く、江戸時代から定着し、親しまれている。白めだかも緋めだかの亜種として同時代から知られていたようだが、現在ほど注目されてはいなかったようだ。
どちらも人間によく慣れており、飼育がし易い。特に緋めだかは丈夫で、初心者でも安心して飼える。
■青めだか■
近年よく見られるようになった種類で、色の濃さから「パールブルー(薄青、グレー)」と「パープル(青)」とに分けられている。販売店では、パールブルーを目にすることが多い。
写真上列がパールブルーである。淡い青色(オスはグレーっぽいものが多い。写真右がオス)で、照明等の具合によっては白めだかと区別が付き難い。
下列が「パープル」である。パールブルーに比べ青味が強く、若干紫がかっているようにも見える。
パールブルー、パープル共に、頭上から背中にかけて体色より一段階濃い色のラインが入っている。これは、黒めだか(写真右下の上側に写っている)にも見られる特徴だが、緋めだかや白めだか、更に後述するアルビノめだかには見られない。
■アルビノめだか■
色素細胞が生まれつき無い(黒色と黄色の色素細胞が無い、という説明も見たことがあるけれど…正確な所は不明です。すみません。)めだかのこと。
体色が白っぽく、目は血液が透けて見えるため赤っぽい。オスは黄味がかっている(写真左がオス、右がメス)。弱視で、光にもあまり強くないようだ。
稚魚は成長が遅く育ち難い。他の種類の稚魚と混泳させると必ずいなくなってしまうので、単独飼育をお勧めする。
■だるまめだか■
『縮みめだか』、『バルーンめだか』とも呼ばれる。ころころっとした体型のめだか。
背骨を形成する骨の数が少ない為に、体が短くなっている。頭部(?エラまで)は普通のめだかと変わらない。
一種の奇形であるが、今では定着し、人気がある。
体の縮み具合によって『だるま』と『半だるま』とに分けて販売されているが、分け方にはっきりとした定義は無い。写真は我が家のだるま(左)と半だるま(右)だが、販売店によってはどちらも『だるま』として売っている。
体が長めの半だるまの方が、体への負担が少ない為か、丈夫である。また繁殖も容易で、子どもにだるまめだかが出る可能性もある。
■光めだか■
『ホタルめだか』と呼ばれることもある。背中の一部が光るめだかのこと。
お腹のウロコとヒレが背中にも発生した奇形であるが、角度によってキラキラッと光る様子が美しく、だるまめだか同様人気がある。
背骨を中心に上下対称で、背中にもお腹にあるのと同様の大きなヒレがあり、尾ビレもひし形のような形になっている。背中の光り具合は個体によって異なる。光るウロコの数や位置によって、この違いは起こる。
写真は左から白光めだか、青光めだか、黒光めだか。
交配によって現在存在するカラーめだかの全てから光めだかを誕生させることができる。
■黄金光めだか■
めだか専門店や、熱心なブリーダーの間で全く新しい種類のめだかが作られている。この『黄金光めだか』も最近固定化された新種めだかである。
『広島さつきセンター』で生まれた『黄金めだか』の光タイプで、頭部と尾ヒレの黄金色が強く、美しい。
ただし、こうした新種めだかはまだ100パーセント固定化されておらず、子どもに違う種類がでることも少なくない。
■蛍光(エメラルドグリーン)めだか■
遺伝子操作で誕生しためだか。発光クラゲ(オワンクラゲ)の蛍光タンパク質の遺伝子をめだかに組み込んだもので、『ブラックライト』をあてると体が蛍光グリーンに光る。
元々は学術研究用に開発されたものらしいが、台湾で商用化され、2003年7月日本に輸入された。
2004年1月に『遺伝子組み換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律』が施行された為、現在ではほとんど見ることが出来ない。
遺伝子交雑の恐れがある為、不妊処理をされている。その為ほとんどの個体が産卵しないが、ごく稀に産卵するものもいる。しかし無精卵か、生まれても普通のめだか(遺伝子レベルでは分からないが…)になるようである。
■参考文献・URL■
このページを書くにあたって、参考にさせていただいた本とページです。
■文献■
『メダカと日本人』
岩松鷹司著/青弓社/2002年
■URL■
『リリオの会』HP内『メダカ身上書』のページ
http://www.pat.hi-ho.ne.jp/imaeda-q/medaka/sinjousyo.htm
『野生メダカのホームページ』
http://www.geocities.jp/tarosuga/
『メダカ通販 ぽっぽりぃ』
http://poppory.com/index.htm
『先端技術情報センター/フードサイエンス』のバックナンバー記事
http://biotech.nikkeibp.co.jp/fs/kiji.jsp?kiji=14
『アルビノメダカのスヴォイ』HP内『楽しいよみもの』のページ
http://www.mctv.ne.jp/~taki2001/tanosih_002.html
『メダカ大好き相談室・メダカの掲示板』
http://pory.ojiji.net/
『広島さつきセンター めだかの館』
http://www.nextftp.com/satukicenter/index.htm
その他、様々なページ、意見等を参考にさせていただきました。
どうもありがとうございました。
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