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【なごやデパート情報】統合名鉄百貨店「お披露目」 売り場一新、伊勢丹色を前面に2007年3月21日
名鉄百貨店本店の3館を統合する改装が完了し20日、関係者ら約800人に披露され、名古屋駅前の商業施設がほぼ出そろった。店づくりの全般に業務提携先の伊勢丹色を打ち出し、6日に開業した超高層ビル「ミッドランドスクエア」の商業施設や、ジェイアール名古屋高島屋に対抗する。競争の過熱とともに、名駅前は人通りも増え、ますますにぎわいそうだ。(発知恵理子) 名鉄百貨店は2005年から約200億円をかけ、本店の本館、メンズ館、ヤング館の統合を段階的に進めてきた。売り場面積は、改装前の約1・4倍の約7万平方メートル。21日は友の会の顧客ら約15万人に案内状を送り通常営業し、22日にテープカットして全館開業を祝う。 これまで婦人と紳士が混在していた店内を、本館は婦人中心、メンズ館は紳士、ヤング館は若い女性向けと明確化した。4階には、本館とメンズ館をつなぐ連絡通路を新設。通路の両脇には、働く女性を対象にした婦人服の売り場を配置するなど、3館を結んで買い物しやすいよう工夫した。 メンズ館は、1階にネクタイや紳士靴をそれぞれ約1200種類、紳士用かばんは約800種類と豊富な品ぞろえ。一つのフロアにこれほど紳士雑貨が集積した売り場は「おそらくここだけ」(伊勢丹出身の恩田宏三専務)。伊勢丹が独占的に契約を結ぶ海外ブランドの紳士靴「コルティナ」などを投入している。 伊勢丹は特に新宿店に関し、商品展開や接客などで百貨店業界からの高い評価を受けている。顧客情報や売れ筋商品が分かるシステム投資を早くから始めたのも強さの一つ。名鉄百貨店とは10月に顧客情報管理の共通システムが本格稼働する。 名鉄百貨店の暮石彰社長は「業務提携が実った。今後は接客面でのサービスを強化したい」と、伊勢丹の強みをいっそう生かす考えを示した。来店した伊勢丹の二橋千裕・専務営業本部長は「メンズ館は伊勢丹新宿店メンズ館そのもの。名古屋のおしゃれなお客さまに喜んでいただけるはずだ」と自信を見せた。 名鉄百貨店と伊勢丹の業務提携について、百貨店業界は「資本面で傘下に入ることなく、一定の独自性を維持して伊勢丹の強さが反映される。かなりの百貨店が注目している」(流通アナリスト)として、熱い視線を向ける。年間の売上高は約850億円と、改装前よりも約150億円の増加を見込む。
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