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■試合の見どころ
「ヌルヌル事件」での処分から明けて最初の試合となる秋山は前日のルールミーティングで、道着を脱いで闘うことを選択。オールラウンドに強いカーンとの闘いでカギを握るのは打撃の攻防になりそうだ。
■試合経過
1R まずはカーンが右ローで快音を響かせる。また突進して右ストレートを放つ。秋山の右ローにも右ストレートを合わせる。前に出るカーン、下がる秋山という展開。カーンは跳びひざ蹴りを放つが、これは秋山がステップバックしてかわす。低い態勢の片足タックルに行くカーン、秋山は足を抜くようにして逃げる。カーンは左ジャブ2発から右ローを放つと、秋山は勢いで一回転。秋山の左ミドルには右ミドルを合わせ、右ハイも見せるなどカーンのプレッシャーが上回る。それでも秋山は距離を詰めて右ロー。ロープ際に詰めると、秋山の左から右アッパーがヒット! さらに右フックで追い打ちをかけるとカーンはマウスピースを飛ばしながら崩れ落ちていく。すぐさまレフェリーが試合をストップ。一瞬の見事な勝利に観客は総立ちとなった。
■リング上でのマイク
(韓国語で)みなさん帰らないでください。ひと言言いたいことがあります。チュ・ソンフンです。今まで本当にいろんなことがありました。でもここに帰ってくることができて、みなさんの顔を見ることができたことがすべて僕の力になっています。最後にひと言言わせてください。我が大韓民国最高!
■試合後のコメント
──勝った瞬間は何を思い浮かべました?
何か……今までのことが走馬燈のように浮かびましたね。
──涙はなかったですね
そうですね、まだ終わってないんで。これから始まったばっかりなんで。
──前のことを思い出した?
前のことというよりも、応援してくれたファンのみなさんの気持ちという部分での……あのことがあってから、でも、自分のことを応援してくれるファンのみなさんがいたという事実が、何よりも力になったということを思いましたね。
──カーン選手に負けるか、苦戦するのではないかという予想がありましたが、見事に勝った要因はなんだと思いますか?
要因は……正直、このような勝ち方というのは、万に一つも想像していませんでした。セコンドのみんなにはフルラウンド戦うから、そのアドバイスというか、作戦を練っていたので、正直この勝ち方のコメントは用意していません。
──途中で自分に主導権が移ったと感じる場面はありましたか?
ジャブが当たって、相手の鼻の負傷が……少し相手の表情が変わったとき、それが冷静に見れたんで、だから勝ちというんじゃなくて、その余裕を見れたのがよかったなあと思いました。
──フィニッシュのコンビネーションはあの場面でとっさに出たもの?
そうですね。とっさというか、練習してたものが少し出せたのかなとは思います。
──この勝利を一番伝えたい人は誰ですか?
やっぱり母親ですよね。誰もがそうだと思うんですけど、自分の命を捨てても僕のことを守ってくれる人なので。やっぱりそういう……母親には、一番に。
──試合後、フェンス越しに抱き合ってましたけど、何て言われました?
いやぁ、もう……何か、あの顔見てたら……また、すごく迷惑をかけますけど長生きしてほしいです。
──この日をもって、自分は新しく出発できたと思えますか?
いや、正直それは思いません。試合に勝ったから、また試合をさせてくれという気持ちは、正直ありません。ホントに、まだまだ自分はみなさんに恩返しができてないと思います。だから、また一から谷川(貞治)さんと話をして、進めたいなと思います。そして、少しでも柔道を広めたいなと思います。
──谷川さんは「Dynamite!!」出場決定と言ってましたけど
ホントですか。言ってましたか。出してもらっていいんですかね。まだそこは、谷川さんが出してあげると言ったところで、ハイ、ありがとうございますとは……。
──桜庭選手もこの試合を見ると思いますけど、今試合を終わって、多少なりとも気持ちが変わった部分というのは
それはやっぱり全然何も変わりません。
──先ほど、もう始まったばかりだと言われましたが、秋山選手の中であの事件に関するゴールはどこにあるんですか?
あの事件に関するゴールはありません。自分が一生、心に十字架として背負っていくものだと思っています。だから消えることはないです。 そして消してはいけないです。
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